この記事の要点: アンリツ株式会社は、韓国の政府系研究機関である韓国電子通信研究院(ETRI)が推進するGaN MMICを用いた高周波デバイスの特性評価および設計検証において、同社の広帯域ベクトルネットワークアナライザ「VectorStar ME7838G」が採用されたことを発表しました。ETRIはこれによりミリ波・サブテラヘルツ帯向けの評価基盤を構築し、測定の再現性向上と信頼性の高い設計検証を実現しています。
発表内容のポイント
- 最大220 GHzまでのシングルスイープ測定により単一プラットフォームでの評価が可能
- 測定系を切り替えることなく一貫した条件でオンウェハ測定を実施し、ばらつきを抑制
- 広帯域で取得した測定データと設計データを高い精度で比較・解析できる環境を構築
発表の背景
次世代通信技術の進展に伴い、評価対象となる周波数領域はミリ波やサブテラヘルツ帯へと拡大しています。ETRIでは、GaN MMICを用いたデバイス開発の設計精度や性能予測の向上を目指し、動作周波数帯から高調波領域までを含めた広帯域での特性評価を進めていました。しかし、高周波デバイスのオンウェハ測定ではプローブの接触状態などによる測定ばらつきが生じやすく、高精度な評価基盤の構築が課題となっていました。
何が発表されたのか
今回導入された「VectorStar ME7838G」は、最大220 GHzまでのシングルスイープ測定に対応するシステムです。従来のように周波数帯域ごとに測定系を切り替える必要がなく、ミリ波からサブテラヘルツ帯まで一貫した測定条件でオンウェハ測定を行えるのが特徴です。これにより、パッケージや実装の影響を排除したデバイス単体の特性を、設計データと高い精度で比較・検証できる環境が整いました。
製造業・生産管理への見方
次世代通信(6G)や衛星通信向け半導体デバイスの製造・開発において、超高周波帯での測定再現性の確保は極めて重要です。特にGaN(窒化ガリウム)を用いた高周波デバイス(MMIC)は、次世代インフラのキーデバイスとして期待されています。本件のような測定のばらつきを抑える評価基盤の確立は、開発段階における設計データの信頼性を担保し、試作・評価プロセスの手戻りを防ぐことで、先端半導体製造のリードタイム短縮や品質向上に寄与します。
現場で確認したいポイント
- 自社の高周波デバイス開発において、測定系の切り替えによるデータのばらつきが課題になっていないか
- ミリ波やサブテラヘルツ帯など、次世代通信向けデバイスの評価設備が将来の帯域拡張に対応できるか
- オンウェハ測定におけるプローブ接触などの物理的要因による測定誤差をどのように低減しているか
確認しておきたい点
本リリースは韓国の研究機関(ETRI)における研究開発・設計検証フェーズでの採用事例であり、一般的な量産工場でのインライン検査や自動テストシステムへの適用実績については言及されていません。
関連リンク
- アンリツ株式会社 コーポレートサイト:発表企業であるアンリツの公式ウェブサイトです。
- アンリツのPR TIMESプレスリリース一覧:アンリツが配信しているプレスリリースの一覧です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | アンリツ株式会社 |
| 発表日時 | 2026-09-10 10:55:30 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |