この記事の要点: 株式会社情報工場と株式会社NTTデータ経営研究所は、書籍ダイジェストサービス「SERENDIP」を活用した共同実証実験を実施しました。専門外の多様な知識や視点に継続的に触れる「情報ノイズ」への接触が、ビジネスパーソンの思考や行動に与える影響を検証したところ、思考の柔軟性の向上や、異なる背景を持つ相手とのコミュニケーションに対する自信、革新的なアイデアを組織に導入しようとする意欲の向上が確認されました。
発表内容のポイント
- 専門外の情報に触れることで、状況に応じた「思考の選択肢」を広げる効果を確認
- 異なる専門性や背景を持つ相手とのコミュニケーションに対する心理的ハードルが低下
- 記事の閲覧数が多い人ほど、専門外情報への認知負荷が下がり知識共有行動が活発化
発表の背景
インターネットや生成AIの普及により、個人の関心に最適化された情報ばかりに囲まれる「フィルターバブル」が起きやすくなっています。この視野の固定化は、組織のイノベーションを阻害する要因として指摘されていました。そこで、あえて現在の業務に直接結びつかない多様な知識や視点(情報ノイズ)に触れることが、ビジネスパーソンの視野を広げ、新たな発想や意思決定にどう影響するかを客観的・定量的に検証するため、本実験が実施されました。
何が発表されたのか
実証実験はNTTデータ経営研究所の従業員を対象に4週間実施され、書籍ダイジェストを自由に閲覧できる環境を提供しました。アンケート調査の結果、参加者全体で「視野の広さ(行動の選択肢の認識)」や「異文化コミュニケーション自信」が有意に向上しました。さらに、期間中の記事閲覧数が多い参加者ほど、専門外の情報を理解する際の認知負荷が低下し、有益な情報をチーム内に紹介する「知識共有」や「自己評価ワークパフォーマンス」の向上幅が大きいという相関関係が示されました。
製造業・生産管理への見方
製造業のDXや業務改革、新規事業創出においては、従来の自社・自部門の常識にとらわれない柔軟な発想や、他部門・外部パートナーとの協働(オープンイノベーション)が不可欠です。本実験で示された「専門外の情報に触れることで、異なる専門性を持つ相手とのコミュニケーションへの自信が高まる」という結果は、開発・生産・営業といった部門間の壁を越えたプロジェクトを活性化させるヒントになります。また、正解が一つではない現場の課題に対して、多様な選択肢を検討する認知的柔軟性を養うアプローチとしても、組織開発の観点から注目されます。
現場で確認したいポイント
- 自社のDX推進や技術開発部門において、専門分野以外の情報に触れる機会が確保されているか
- 部門を越えた協働や新規プロジェクトにおいて、メンバー間のコミュニケーションに心理的障壁がないか
- 得られた知見や有益な情報を、チームや組織内で自発的に共有し合う風土が醸成されているか
確認しておきたい点
本実証実験は、NTTデータ経営研究所の従業員(開始時35名、主要解析対象25名)を対象とした4週間の短期検証であり、製造業の工場や生産現場の従業員を直接の対象としたデータではありません。また、参加者全体での一律のパフォーマンス向上は確認されておらず、継続的な閲覧と効果の関係については今後の検証が必要です。
関連リンク
- 株式会社情報工場:発表企業である情報工場の公式ホームページです。
- 情報工場のPR TIMESページ:情報工場のプレスリリース一覧が掲載されています。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社情報工場 |
| 発表日時 | 2026-09-01 15:07:24 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |