この記事の要点: 大阪・泉州地域のタオルメーカーである株式会社丸中は、自社ブランド「ヒオリエ」の「ホテルスタイル ビッグフェイスタオル」が累計販売数1,000万枚を突破したと発表しました。安価な海外製品の台頭により厳しい経営状況に直面するなか、受注減少で稼働を停止していた40cm幅の織機を再活用し、バスタオル代わりとなる新サイズを提案。地域分業制による職人技と、EC物流に最適化した設備投資により、地場産業のV字回復を実現しました。
発表内容のポイント
- 遊休資産だった40cm幅の織機を再稼働し、バスタオル代わりの新市場を開拓
- 糸の選定から後晒し製法、縫製まで、130年続く泉州の地域分業制と職人技で製造
- 約4,000万円を投じた特注圧縮機により、ポスト投函可能なサイズに圧縮し物流を効率化
発表の背景
20年前、安価な海外製タオルの流入により廃業の危機に瀕していた同社は、自社ECによる直接販売へ舵を切りました。その際、工場で眠っていた40cm幅の織機を動かすために試作したタオルが、顧客から「バスタオル代わりにちょうど良い」との反響を獲得。業界の常識にとらわれないサイズ展開が、毎日の家事を省力化したい現代の生活ニーズに合致し、大ヒット商品へと成長しました。
何が発表されたのか
同製品の製造は、大阪・泉州地域に伝わる伝統的な「地域内分業制」に支えられています。織り、洗い、染め、縫製といった各工程を専門の職人がリレー形式で担当し、1枚のタオルが完成するまでに約200人の手が加わります。一般的な糸より約1.2倍太い綿糸や独自のオリジナル糸を採用し、吸水性と耐久性を両立。さらに、和泉山脈の天然水を用いた伝統の「後晒し製法」により、綿本来の吸水力を引き出しています。また、EC配送コスト削減のため、約4,000万円を投じて食品用の真空圧縮機をタオル向けに特注導入。厚さ3cm以内に圧縮してポスト投函を可能にし、再配達問題にも対応しています。
製造業・生産管理への見方
本件は、製造業における「遊休資産の再定義」と「サプライチェーンの維持」の好例です。既存の設備(40cm幅の織機)を廃棄せず、顧客視点での用途開発によって高付加価値商品へと転換させました。また、職人の高齢化や事業者減少により崩壊の危機にある地場産業の分業エコシステムにおいて、EC直販による安定した需要創出が地域全体の製造基盤を守る役割を果たしています。さらに、製造後の物流プロセスを見据え、自社仕様の圧縮設備を導入して配送効率を最適化するアプローチは、製造業DXやプロセス改善の視点からも参考になります。
現場で確認したいポイント
- 自社工場内に眠っている遊休設備や、特定の仕様に限定された機械を他用途に転用できないか
- 地域の分業ネットワークや外注サプライチェーンの維持・連携において、自社が主導できる需要創出策はあるか
- 製品の出荷・配送フェーズにおけるコストや物流負荷を低減するための、製造・梱包プロセスの改善余地はあるか
確認しておきたい点
本リリースに記載されている累計販売数やレビュー数は、2007年7月から2026年6月までの自社調べによる集計値です。また、泉州地域のタオル産業における会社数の減少やサプライチェーンの状況については、具体的な統計元が明記されていないため、業界全体の動向を示す一例として捉える必要があります。
関連リンク
- 株式会社丸中 コーポレートサイト:発表企業である株式会社丸中の企業情報ページです。
- 丸中のPR TIMESリリース一覧:株式会社丸中のプレスリリース一覧ページです。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社丸中 |
| 発表日時 | 2026-08-04 10:30:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |