この記事の要点: 株式会社JX通信社と株式会社Resilireは、国内製造業のサプライチェーンマネジメント(SCM)関連業務の担当者532名を対象に実施した「サプライチェーンリスクに関する実態調査2026」の結果を発表しました。調査によると、Tier3(三次取引先)以降を含むサプライチェーン全体を把握できている企業は25.0%にとどまり、Tier2以降の供給網がブラックボックス化している実態が浮き彫りになりました。
発表内容のポイント
- Tier2以降の供給網が見えない、または把握範囲が不明な企業が44.5%に上る
- サプライチェーン寸断経験企業の45.9%が、特定先への依存や不透明さを盲点と回答
- 有事の影響特定を「当日中」に望む企業のうち、約4割が目標スピードに届かず
発表の背景
近年、自然災害や地政学的リスクなどによるサプライチェーンの寸断が相次いでいます。製造業において安定した生産体制を維持するためには、直接の取引先であるTier1だけでなく、その上流に位置するTier2やTier3以降の供給網を把握することが不可欠です。しかし、多くの企業で上流サプライヤーの可視化が進んでいないことから、実態を把握し対策を促すために本調査が実施されました。
何が発表されたのか
調査結果によると、過去にサプライチェーンの寸断を経験した企業は70.5%に達し、その原因の多くは台風や地震などの自然災害でした。寸断を経験した企業は「代替調達先の未確保」や「特定サプライヤーへの依存」を課題に挙げる一方、未経験の企業では「特に弱点は感じていない」との回答が目立ち、危機感にギャップがあることが分かりました。また、有事の際の影響範囲特定について、当日中の把握を望む企業は43.8%に上るものの、実際に当日中で特定できた経験企業は35.2%にとどまり、理想と現実の乖離が示されています。
製造業・生産管理への見方
生産管理や調達部門にとって、部品や原材料の供給停止は工場の稼働停止に直結する死活問題です。本調査が示す通り、多くの現場でTier2以降のサプライヤー情報が不透明なまま運用されており、有事の際の初動対応が遅れる要因となっています。外部支援への期待として「Tier2以降の可視化・マッピング」が最多の38.7%を占めていることからも、製造業DXの一環として、デジタル技術を活用したサプライチェーンの可視化とリアルタイムなリスク監視体制の構築が急務であると言えます。
現場で確認したいポイント
- 自社の調達ルートにおいて、Tier2(二次取引先)以降の企業名や拠点をどこまで把握できているか
- 災害などの有事が発生した際、自社への影響範囲を当日中に特定できる仕組みがあるか
- 特定のサプライヤーに依存している重要部品について、代替調達や分散調達の計画があるか
確認しておきたい点
本調査はインターネット調査による532件の回答に基づいたものであり、すべての製造業の状況に一律に当てはまるわけではありません。また、具体的な対策方法やシステム導入の効果については、自社の調達構造に合わせて個別に検討する必要があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:株式会社JX通信社の公式ホームページです。
- 発表企業のPR TIMESページ:JX通信社のプレスリリース一覧が確認できます。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社JX通信社 |
| 発表日時 | 2026-07-22 13:00:47 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |