この記事の要点: 東京大学 松尾・岩澤研究室は、経済産業省およびNEDOによる「GENIAC-PRIZE 2026」の一環として、学生向けのAI基盤モデル開発コンテストを企画運営し、参加メンバーの募集を開始した。本コンテストは「LLMでロボットを動かす」をテーマに、次世代のフィジカルAI技術を担う若き開発者の発掘と育成を目指すもので、2026年11月頃からの開始を予定している。
発表内容のポイント
- LLMを用いて言語指示からロボット制御コードを生成するエージェント開発に挑む
- NVIDIA B300(予定)など総額4億円相当の最新鋭計算資源を開発環境として提供
- 12歳以上29歳以下の学生を対象に最大500名規模でチーム開発を実施、賞金総額は約3,000万円
発表の背景
AIが現実世界を認識・判断して行動する「フィジカルAI」への注目が高まる中、政府が2026年3月に策定した「AIロボティクス戦略」では、多用途ロボット市場が2040年に60兆円規模へ拡大すると予測されている。しかし、これを担う人材は将来的に339万人不足すると推計されており、次世代の開発者育成が国家的な課題となっていることが背景にある。
何が発表されたのか
コンテストでは、参加者が「ロボット操作エージェント」の開発に取り組む。具体的には「引き出しを開けて、ボウルを中に入れて」といった曖昧な言語指示と環境情報から、ロボットが適切に動作するための制御コードをLLMによって生成させる。評価にはフィジカルAI分野の評価基盤「CaP-X」を採用し、シミュレータ環境上で開発から評価までを完結させるため、実機ロボットの経験がない学生でも最先端の技術開発に挑戦できる設計となっている。
製造業・生産管理への見方
製造現場や物流現場における自動化・省人化において、ロボットの自律的な制御技術は極めて重要である。従来の産業用ロボットは厳密なプログラミングが必要であったが、LLMを活用して自然言語の指示から動作コードを自動生成する「フィジカルAI」が実用化されれば、現場のタスク変更や多品種少量生産への対応力が飛躍的に向上する。本コンテストを通じて、製造業DXの未来を担う高度なAI・ロボティクス人材が育成されることが期待される。
現場で確認したいポイント
- シミュレータ環境「CaP-X」で開発された制御モデルの実機ロボットへの適用可能性
- 言語指示からロボット動作への変換における精度や安全性の確保水準
- コンテストを通じて育成された若手AI人材の製造・生産管理分野への採用機会
確認しておきたい点
本コンテストの参加には、指定講座の受講歴や稼働要件などの詳細な応募条件が設定されています。また、提供予定の計算資源(NVIDIA B300など)やチーム数、開催期間は状況により変更される可能性があります。
関連リンク
- 発表企業のPR TIMESページ:東京大学 松尾・岩澤研究室のプレスリリース一覧
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 東京大学 松尾・岩澤研究室 |
| 発表日時 | 2026-07-08 13:28:48 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |