この記事の要点: 水中ドローン(ROV)の開発・製造を手がける株式会社FullDepthと、総合建設コンサルタントの株式会社エイト日本技術開発(EJEC)は、インフラ維持管理領域を対象とする小型AUV(自律型無人潜水機)の共同開発および国内生産に関する業務提携基本契約を締結しました。あわせて、EJECがFullDepthに出資する資本提携も実施します。両社は設計から生産、保守までを国内で完結できる体制を構築し、海洋DXの基盤確立を目指します。
発表内容のポイント
- インフラ維持管理に特化した小型AUVの仕様策定から製品化までを共同開発
- FullDepthが技術開発と国内生産・保守を担い、EJECが用途開発と事業化を主導
- 海外製機体の調達コスト上昇や修理期間の長期化に対応し、国産化による安定稼働を狙う
発表の背景
従来、インフラ点検などの現場では海外製のAUVが導入されてきましたが、近年の円安による調達コストの大幅な上昇や、修理・メンテナンス時の期間長期化に伴う稼働率低下が課題となっていました。また、政府が「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略」を掲げるなど、海洋無人機の国産化や技術基盤の国内確立に対する要請が高まっている背景があります。こうした課題を解決するため、両社はこれまでの実証事業での協業関係をさらに発展させ、今回の提携に至りました。
何が発表されたのか
本提携において、FullDepthはこれまでに産業用水中ドローン(ROV)開発で培った機体制御や水中計測の技術をベースに、AUVの技術開発と国内での設計・生産・保守体制の構築を主導します。一方、EJECは河川、砂防、港湾、上下水道などの水管理インフラ事業における豊富な調査・点検実績をもとに、現場で求められる要求仕様の提示や試作品へのフィードバック、用途開発、事業化を担当します。完成した国産AUVは、港湾施設やダム、河川などの点検から維持管理計画、補修設計に至る一連の業務プロセスへの導入を目指します。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の視点において、本件は「産業用ロボティクスの国内サプライチェーン構築」の重要事例と言えます。過酷な水中環境で動作する精密機器の設計・生産・メンテナンスを国内で一貫して行える体制を整えることは、部品調達の安定化やリードタイム短縮に直結します。また、ROV開発で培った制御技術を自律型のAUVへと展開するプロセスは、既存技術の高度化や新領域への応用という製品開発マネジメントの観点からも注目されます。洋上風力発電などの海洋インフラ点検需要の高まりに対し、国内の製造基盤を維持・発展させる取り組みとして意義があります。
現場で確認したいポイント
- 共同開発される小型AUVの具体的な製品仕様や、リリース時期のロードマップ
- 国内生産体制における主要部品の調達網や、製造・組立工場のロケーション
- 点検業務の自動化において、取得した水中データの解析処理システムとの連携方法
確認しておきたい点
本リリースでは、共同開発される小型AUVの具体的な製品化時期、販売価格、生産規模などの詳細なスケジュールや数値目標については言及されていません。
関連リンク
- FullDepth 公式サイト:株式会社FullDepthの企業情報や製品情報
- FullDepth PR TIMESページ:FullDepthのプレスリリース一覧
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社FullDepth |
| 発表日時 | 2026-08-31 14:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |