この記事の要点: アセンド株式会社は、運送事業者が案件ごとのコストや利益をリアルタイムに把握できる技術について特許を取得した。本技術は、デジタコなどのデバイスから得られる実際の運行データと、システム上の配車計画を自動的に照合し、経営収支に反映するもの。手作業によるデータ照合の工数を削減し、案件単位での精緻な原価管理と、それに基づく迅速な経営判断や運賃交渉を支援する。
発表内容のポイント
- 配車計画と運行実績データを自動照合し、案件ごとの収支をリアルタイムに可視化
- 移動時間や距離あたりの売上・コスト単価を算出し、運行効率の評価を可能に
- 手作業によるデータ突合の工数を削減し、運賃交渉や配車見直しの判断を早期化
発表の背景
燃料価格の上昇やドライバー不足により、運送業の経営環境は厳しさを増している。同社の調査では、約9割の事業者が運送原価の上昇を実感している一方、原価管理を分析・改善にまで活用できている企業は27.3%にとどまる。案件ごとの収支把握には、運行データと配車表・日報を手作業で照合する多大な工数がかかるため、全体で黒字であっても個別の採算が不透明なまま経営判断を行わざるを得ない状況が課題となっていた。
何が発表されたのか
今回特許を取得した技術は、同社が提供する運送業特化の基幹システム「ロジックス」において、運行デバイスから取得した実績値と事前に設定した計画値を自動で突き合わせるもの。これにより、単に案件ごとの利益を算出するだけでなく、移動時間や移動距離あたりの売上・コスト単価、計画と実績の差異に基づく運行効率の評価までをシステム上で完結させる。管理者は現場の実態に基づいた収支データを早期に把握でき、具体的な改善アクションにつなげられる。
製造業・生産管理への見方
製造業のサプライチェーンにおいて、物流コストの上昇や2024年問題をはじめとする輸送力の確保は極めて重要な課題である。荷主である製造企業にとって、運送事業者が案件やコースごとの精緻な原価データを提示できるようになることは、適正な運賃交渉や共同輸配送などの効率化提案を相互に検討する基盤となる。物流の持続可能性を高め、調達・出荷物流の安定化を図る観点からも、運送現場のDXと原価管理の高度化は注視すべき動向といえる。
現場で確認したいポイント
- 自社の物流委託先において、運行実績に基づいた精緻な原価算出や可視化が行われているか
- 運賃交渉の際、移動時間や距離に応じた客観的なコストデータに基づいた協議ができているか
- 出荷・配送計画と実際の運行データの差異を把握し、荷待ち時間削減などの改善に活かせるか
確認しておきたい点
本技術は運送事業者向けのシステム「ロジックス」に搭載されるものであり、荷主である製造業者が直接導入して自社便以外の他社運行データを直接統合・分析できるかについては、運送事業者側でのシステム導入状況やデータ連携の可否を確認する必要があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:アセンド株式会社のコーポレートサイト
- 関連ページ:運送会社の原価活用・コスト上昇対応に関する実態調査
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | アセンド株式会社 |
| 発表日時 | 2026-08-18 10:45:28 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |