この記事の要点: 千代田化工建設、関西電力、大和ハウス工業、名城ナノカーボン、滋賀県、米原市の6者は、滋賀県米原市において地域産業と連携した水素製造・利活用に関する調査を開始しました。本取り組みは、NEDOの「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業(調査フェーズ)」に採択されたものです。地理的利便性の高い米原市伊吹パーキングエリア周辺を対象に、内陸地におけるグリーン水素の製造・供給拠点の構築と事業実現可能性を検証します。
発表内容のポイント
- 水電解装置で製造した水素をCNT製造工程のキャリアガスとして利用した後に再利用する
- 水素製造時の副生成物である酸素や排熱を、養殖や温浴施設などの地域産業で有効活用する
- 水素のカスケード利用と副生成物の活用を組み合わせ、水素供給コストの低減効果を調査する
発表の背景
東海・近畿・北陸の結節点である滋賀県米原市の地理的特性を活かし、内陸地におけるグリーン水素の地産地消モデル構築を目指す動きが背景にあります。2026年3月の検討開始合意を経て、今回NEDOの調査事業に採択されたことで、具体的な事業性評価や設備規模の検討、コスト低減効果の算出といった実証調査フェーズへと移行しました。
何が発表されたのか
本調査では、水電解装置で製造した水素を一度の利用で終わらせず、段階的に再利用する「カスケード利用」の実現可能性を検証します。具体的には、製造した水素をまず株式会社名城ナノカーボンのカーボンナノチューブ(CNT)製造工程でキャリアガスとして使用し、その後水素ステーションへ供給する仕組みを検討します。さらに、水素製造時に発生する副生酸素や排熱についても、ビワマス等の養殖や温浴施設で活用する計画です。これにより、水素供給コストの低減と地域経済の活性化を同時に目指します。
製造業・生産管理への見方
製造業におけるカーボンニュートラル(CN)対応において、水素の導入コストは大きな課題となっています。本プロジェクトが検証する「水素のカスケード利用」は、CNT製造という先端素材の生産プロセスと水素供給網を直結させる先進的な試みです。製造業の工場やプロセスから排出される熱や副生成物を地域で循環させるモデルは、単一企業での脱炭素化にとどまらず、工業団地や地域一体となった製造業DX・GX(グリーントランスフォーメーション)の先行事例として、今後の生産管理やエネルギー調達計画に重要な知見をもたらすと考えられます。
現場で確認したいポイント
- CNT製造プロセスにおける水素キャリアガスの回収・再利用技術の確立状況
- 水電解装置の設備規模や、製造・供給におけるコスト低減の具体的な目標値
- 自社工場が立地する地域において、他産業や自治体と連携したエネルギー循環モデルの可能性
確認しておきたい点
本件は調査フェーズ(事業実現可能性の検討)の段階であり、実際の水素製造設備やCNT製造連携ラインの稼働時期、具体的な投資規模については現時点で明記されていません。
関連リンク
- 千代田化工建設株式会社 コーポレートサイト:発表企業の公式ホームページです。
- 千代田化工建設 プレスリリース詳細:本調査に関する公式発表資料です。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 千代田化工建設株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-30 15:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |