この記事の要点: 浜松ホトニクス株式会社は、半導体故障解析装置向けの発光解析用カメラ「Solid Cold Emmi-X カメラ」を開発し、2026年7月7日より受注を開始しました。本製品は液体窒素(LN₂)冷却システムに代わり、独自の「Solid Cold冷却(リニア冷却方式)」を採用している点が特徴です。これにより、先端半導体の故障解析における稼働率向上と、効率的な解析作業を支援します。
発表内容のポイント
- 液体窒素が不要なリニア冷却方式により、24時間の連続駆動と安定性を実現
- 1k×1kセンサによる広視野観察と、特許出願技術によるノイズ低減を両立
- わずか5秒で波長を切り替えられる高速機構と、ギアレス構造による高精度制御
発表の背景
生成AI向けなどの先端ロジックデバイスや高密度メモリデバイスの微細化に伴い、半導体故障解析の重要性が高まっています。従来の発光解析では液体窒素を用いた冷却システムが使われてきましたが、運用の手間や連続稼働における制限が課題でした。こうした背景から、メンテナンス性が高く、24時間安定して稼働できる新しい冷却技術を搭載したカメラが求められていました。
何が発表されたのか
新開発の「Solid Cold Emmi-X カメラ」は、非接触で冷却を行うSolid Cold冷却技術を搭載し、平均故障時間(MTTF)90,000時間という高い信頼性を設計段階で実現しています。また、広視野・高S/Nセンサを搭載し、微弱な発光を高感度に検出可能です。さらに、1軸フィルタかつギアレス構造を採用したことで、高い位置精度を保ちながら、わずか5秒での高速な波長切り替えを可能にしました。同社の倒立型エミッション顕微鏡に搭載して使用します。
製造業・生産管理への見方
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、故障解析のスピードと精度は歩留まり改善や開発期間の短縮に直結する重要な要素です。本製品の導入により、液体窒素の補充管理やそれに伴う装置のダウンタイムが削減され、解析作業の24時間連続運用が可能になります。特に7nmプロセスなどの先端ロジックや高密度メモリの解析現場において、検査工程の自動化や効率化、さらにはDX推進に向けた安定的なデータ収集体制の構築に貢献することが期待されます。
現場で確認したいポイント
- 自社で稼働している既存の同社製倒立型エミッション顕微鏡への適合性と搭載可否
- 液体窒素管理の廃止による、現場の作業工数削減効果とランニングコストの変動
- 1式1.3億円(税抜)という導入コストに対する、解析稼働率向上による投資対効果
確認しておきたい点
本製品の価格は1式1.3億円(税抜)であり、導入には相応の予算計画が必要です。また、同社製の倒立型エミッション顕微鏡に搭載して使用することが前提となっているため、既存設備との互換性やシステム構成の詳細については事前の確認が求められます。
関連リンク
- 浜松ホトニクス株式会社 コーポレートサイト:発表企業である浜松ホトニクスの公式ウェブサイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 浜松ホトニクス株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-07 12:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |