この記事の要点: セコム株式会社とグループ会社の株式会社パスコが参画する「中部ダムDX研究会」は、自律飛行ドローンを用いたダム巡視・点検の高度化に関する検証成果を「河川技術シンポジウム」で発表しました。国土交通省中部地方整備局庄内川河川事務所が管理する小里川ダムをフィールドに、自律飛行や高精度センシング、AI解析、クラウドデータ管理などの基盤技術を組み合わせ、社会実装に向けた有効性と妥当性を検証しました。
発表内容のポイント
- 自律飛行ドローン「セコムドローンXX」による自動離着陸や遠隔監視の運用を検証
- パスコの空間情報技術を活かし、取得データの解析や三次元データ処理などを実施
- 検証成果をもとに「小里川モデル」を確立し、ダム管理DXの標準として全国展開を目指す
発表の背景
近年、災害の激甚化やインフラの老朽化、技術者不足が深刻化する中、重要インフラであるダムを継続的かつ適切に管理することが急務となっています。しかし、従来の巡視船や目視による点検手法は、安全性や効率性の面で課題を抱えていました。こうした背景から、省人化と高度化を両立した持続可能な管理体制を構築するため、2025年11月に産官学が連携して「中部ダム管理DX研究会」が設立され、技術検証が進められてきました。
何が発表されたのか
今回の試験飛行では、セコムが開発した自律飛行ドローン「セコムドローンXX」が使用されました。このドローンは、自律飛行や遠隔監視に加え、ドローンポートと連携した自動離着陸機能を備えており、巡視自動化の核として機能しました。一方、パスコは取得データの解析・評価、三次元データ処理、運用モデルの設計を担当しました。のり面に正対して撮影を行うことで、広範囲かつ効率的に状況を把握できることや、自律飛行の安定性、実務へのデータ活用可能性といった基盤技術の有効性が確認されました。
製造業・生産管理への見方
今回のインフラ点検におけるドローンとデータ解析の統合運用は、製造業のプラント保守や広大な敷地を持つ生産拠点の設備管理(スマートファクトリー化)にも応用できる先進事例です。特に、自律飛行による定期巡回、ドローンポートでの自動離着陸、取得した画像・三次元データのAI解析による異常検知といった一連のサイクルは、製造現場における保安・保全業務の省人化や、熟練技術者不足への対策として極めて親和性が高い技術群と言えます。インフラDXの標準モデル構築の動きは、産業界全体の設備保全DXを加速させる指標となります。
現場で確認したいポイント
- ドローンによる自律巡回と自動離着陸ポートの運用における、屋外環境での安定性
- 撮影された画像や三次元データから、変状や異常を検知するAI解析技術の精度
- 飛行からデータ蓄積、解析までをシームレスに連携させるシステム構成と運用の手間
確認しておきたい点
本検証は小里川ダムをフィールドとした試験飛行の成果であり、実際の自動巡視運用が完全に実用化・標準化される時期や、他地域への具体的な導入スケジュールについては原文に明記されていません。
関連リンク
- セコム株式会社 コーポレートサイト:発表企業であるセコムの公式ウェブサイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | セコム株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-07 14:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |