この記事の要点: NTT東日本株式会社と東京大学は、日本アイ・ビー・エム株式会社の技術支援のもと、大容量データを長期間にわたり安全かつ効率的に保存・活用するためのデータ保存基盤の実現に向けた検証を2026年7月下旬より開始します。日本初導入となる超高密度テープストレージを活用し、閉域ネットワークによる安全なアクセス環境下で、データの長期保存、検索・取り出し、将来的な解析や再利用を想定した運用性と経済性を検証します。
発表内容のポイント
- 日本初導入の超高密度テープストレージにより、最大61PBの超高密度アーカイブを実現
- インターネットを介さない閉域ネットワークを構築し、安全なアクセスとデータ保存を両立
- 将来的に公共の公文書や映像、製造業を含む企業の重要データバックアップへの展開を視野
発表の背景
生成AIの進展やデータドリブン社会の進化に伴い、さまざまな領域でデータを長期間にわたり安全に保存し、将来的に活用するニーズが高まっています。特に医療・研究分野における高精細な画像データは極めて大容量であり、データ量の増大に対応する保存基盤の整備が急務となっています。こうした課題に対し、NTT東日本のネットワーク・セキュリティ技術と、日本IBMのストレージ技術を組み合わせ、安全かつコスト効率に優れた長期保存環境の構築をめざすこととなりました。
何が発表されたのか
本検証では、日本IBMが提供する超高密度テープストレージ「IBM Storage Deep Archive」を日本で初めて導入します。同製品は、標準的なラックサイズで最大61PBの超高密度アーカイブを実現し、テープストレージならではの低消費電力性と、物理的なエアギャップによる高いサイバーレジリエンスを備えているのが特徴です。NTT東日本が構築する閉域ネットワークと組み合わせることで、データの暗号化や利用頻度に応じた階層別保存、安全性、運用性、および経済性について実証を行います。
製造業・生産管理への見方
製造業のDX推進やスマートファクトリー化に伴い、工場内のIoTセンサーデータ、高精細な画像・映像による外観検査データ、3D CADなどの設計データなど、現場から発生するデータ量は爆発的に増加しています。これらは製品の品質保証やトレーサビリティの観点から、超長期の安全な保管が求められるケースが少なくありません。本検証で培われる「大容量データの低消費電力かつ安全な長期保存技術」や「閉域網によるセキュアなアクセス基盤」は、将来的に製造業における重要データのバックアップや、長期にわたる製品ライフサイクル管理(PLM)を支えるデータ基盤としても応用が期待されます。
現場で確認したいポイント
- 自社工場や研究開発部門で発生する大容量データの長期保管コストが適正化されているか
- サイバー攻撃対策として、物理的なエアギャップを備えたバックアップ体制が検討されているか
- 将来的なデータ再解析やAI活用を見据えた、検索・取り出しが容易な保存設計になっているか
確認しておきたい点
本取り組みは2026年7月下旬から開始される検証段階のものであり、現時点で製造業向けに具体的なサービスとして提供されているわけではありません。実際のシステム導入効果やコスト削減幅、製造業向けサービスの提供時期については、今後の検証結果を注視する必要があります。
関連リンク
- 発表企業のPR TIMESページ:NTT東日本のプレスリリース一覧
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | NTT東日本株式会社 |
| 発表日時 | 2026-06-30 13:30:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |