この記事の要点: i-PRO株式会社は、北海道大学が開発した新規蛍光試薬「ICG-C9」と従来の「ICG」の蛍光を同時に撮像できる、医療機器向けのマルチ蛍光撮像カメラを開発しました。さらに、北海道大学病院との共同研究により、同カメラを用いて血流およびリンパ流をリアルタイムに識別・可視化できることを実証。複数の生体情報を同時に取得できる新たな可視化プラットフォームとしての有効性を確認しました。
発表内容のポイント
- 一般的なCMOSセンサを用い、異なる波長の蛍光信号を同時に取得する技術を確立
- 独自のマルチチャネル構造により、クロストークを抑えた高精度な分離表示を実現
- 可視画像と複数の蛍光画像を重ね合わせ、解剖構造と機能情報を同時にリアルタイム表示
発表の背景
従来の蛍光ガイド下手術では、一度の手技で単一の蛍光試薬しか可視化できませんでした。そのため、血流やリンパ流といった複数の生体情報を同時に把握することが難しく、術中判断を高度化するための技術開発が求められていました。この課題に対し、北海道大学が異なる波長領域に蛍光ピークを持つ新規試薬を開発したことを受け、i-PROがこれに対応するカメラ技術の開発を進めました。
何が発表されたのか
今回開発されたマルチ蛍光撮像カメラは、可視画像に加えて赤外波長域にある2つの異なる蛍光画像を同時に取得できるマルチチャネル構造を採用しています。一般的なCMOSイメージセンサを使用しながらも、信号の混信(クロストーク)を抑えて高精度に分離表示できる点が特徴です。実証実験では、血流(ICG)とリンパ流(ICG-C9)をリアルタイムに分離して可視化することに成功し、術野の可視画像にこれらの機能情報を重ね合わせて表示できる性能を示しました。
製造業・生産管理への見方
本件は、セキュリティやセーフティ分野で培われたi-PROの高度なカメラ・イメージング技術が、精密な医療機器分野へ応用された事例です。一般的なCMOSセンサという既存の汎用デバイスを活用しながら、光学設計や信号処理技術の工夫によって「複数波長の同時高精度分離」という高度な機能を実現している点は、製造業における製品開発やセンシング技術の高度化において非常に参考になります。既存の生産ラインや検査装置におけるマルチスペクトル撮像技術の応用など、産業用カメラの技術展開としても注目すべきアプローチです。
現場で確認したいポイント
- 一般的なCMOSセンサで高精度な分離を実現した、光学フィルタや信号処理の仕組み
- 産業用検査装置や外観検査など、医療分野以外へのマルチ蛍光撮像技術の応用可能性
- 今後の量産化に向けた製造プロセスや、品質管理における課題と対応策
確認しておきたい点
本発表は共同研究による技術検証と有効性の実証に関するものであり、具体的な製品の発売時期や価格、量産体制などの詳細については言及されていません。
関連リンク
- i-PRO株式会社 コーポレートサイト:発表企業の企業情報や事業概要
- i-PRO 関連ページ:i-PROの製品や技術に関する情報
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | i-PRO株式会社 |
| 発表日時 | 2026-06-22 11:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |