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米、ジェネリック医薬品に最大200%の関税案。製造業への影響と課題

トランプ米大統領が輸入ジェネリック医薬品に最大200%の関税を課す方針を発表。国内生産への回帰を促す狙いですが、薄利な業界構造から生産移管には多くの課題が指摘されています。

生産現場のシステムNAVI編集部
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この記事の要点: トランプ米大統領は、輸入ジェネリック(後発)医薬品に対して最大200%の関税を課す方針を明らかにしました。2年間の猶予期間を設けることで、製薬メーカーに米国国内での生産投資を促す狙いがあります。しかし、特許切れ後に価格競争を行うジェネリック医薬品は利益率が極めて低く、高額な関税を吸収することは困難とされています。サプライチェーンの再構築や国内生産への移行を巡り、製造現場や調達管理の観点から懸念と注目が集まっています。

ニュースのポイント

  • 2年間の猶予後、3年目に100%、4年目に200%の関税を段階的に導入する計画
  • ジェネリック医薬品は薄利多売の構造であり、高関税は市場撤退や価格上昇を招く懸念
  • 米国国内に既存の生産拠点を持つメーカーと、海外依存度の高いメーカーで明暗が分かれる

背景

米国の処方箋の約90%を占めるジェネリック医薬品は、安価なインドでの製剤製造や、中国からの原薬(API)調達など、数十年にわたり低コストな海外サプライチェーンに依存してきました。新薬(先発薬)と異なり特許による独占期間がないため、メーカー各社は激しい価格競争と厳しいコスト管理に直面しています。トランプ政権は、この製造基盤を米国国内に回帰させ、サプライチェーンの安全保障を強化することを目指しています。

何が起きたのか

発表された計画では、最初の2年間は関税を免除し、その後に100%、最終的に200%へと引き上げます。業界団体や専門家からは、医薬品の国内生産エコシステムを構築するには最低でも4〜5年が必要であり、2年の猶予では不十分との指摘が出ています。また、関税が「輸入された完成品」のみに適用されるのか、それとも「海外製原薬を使って米国で最終製造された製品」にも適用されるのかといった具体的な適用範囲の詳細はまだ明らかになっておらず、各メーカーは対応を決めかねています。

製造業・生産管理への見方

製造業や生産管理の視点では、極めて薄利なプロセス製造において、関税という外部要因が生産拠点の再配置(オンショアリング)を強制する実例となります。米国国内にすでに工場を持つHikmaやAmphastarなどは有利な立場にありますが、TevaやViatris、Apotexなど海外生産比率の高い企業は、生産ラインの移管か、コスト上昇の価格転嫁か、あるいは特定品目の製造撤退かという厳しい意思決定を迫られます。原薬調達から最終製剤化にいたるサプライチェーン全体の再設計が必要です。

現場で確認したいポイント

  • 自社製品の原材料や中間体の調達ルートにおいて、米国向け関税の影響を受ける国・地域があるか
  • 生産拠点を移管する場合、設備投資や立ち上げにかかる期間(4〜5年規模)の資金計画はあるか
  • 関税適用ルールが「完成品」か「原材料・原薬」かによって、自社の生産シナリオを分岐できているか

確認しておきたい点

本関税案は方針が示された段階であり、具体的な適用範囲や「国内製造」の定義など、政策の実行細則は未確定です。また、猶予期間中に建設を開始すれば免除されるのかなど、実務上のルール変更に注意する必要があります。

出典情報

出典 CNBC
公開日時 2026-07-22T13:14:25+00:00
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