この記事の要点: AI CROSS株式会社は、ペットフード・ペット用品の企画・販売を行う株式会社カラーズに、AI需要予測・運用サービス「Deep Predictor」の提供を2026年10月より開始した。EC、通販、店舗、法人営業の4事業部における商品の発注および在庫管理をAI需要予測へ移行し、ペットフードの売れ残り(フードロス)と品切れの同時削減を目指す。
発表内容のポイント
- 表計算ソフトを用いた属人的な需要予測から、AIによる自動予測へ移行する
- 実証実験では、在庫適正化や業務削減で年間約1,300万〜3,000万円の経済効果を試算
- 実績データを取り込み数クリックで予測値を出力する、現場向けのシンプルな運用
発表の背景
カラーズでは、賞味期限管理が必要なペットフードにおいて、欠品防止と在庫抑制の両立が課題となっていた。従来は各販売チャネルの担当者が表計算ソフトで実績データを集計し、経験と勘に基づいて需要予測と発注を行っていた。しかし、予測の属人化や、データ集計・予測作成に月約23時間の手作業が発生していること、事業部間で予測手法が異なることが課題となり、全社共通の仕組みが求められていた。
何が発表されたのか
導入された「Deep Predictor」は、専門知識がない現場担当者でも保有データを活用して高精度な予測を行えるサービスである。実績データを取り込むだけでAI予測値が自動出力されるため、担当者は内容を確認するだけで発注判断を行える。カラーズは、実際の販売データを用いた実証実験(PoC)で予測精度や業務削減効果を事前に検証し、費用対効果を見極めた上で導入を決定した。今後は既存商品だけでなく、過去の実績がない新商品の発売時にもAI需要予測の活用を広げる計画である。
製造業・生産管理への見方
製造・流通プロセスにおいて、製品の「欠品防止」と「過剰在庫の抑制」の両立は、生産管理や調達部門における共通の重要課題である。特に賞味期限のある食品やペットフードなどの分野では、廃棄ロスの削減が利益率に直結する。本件のように、複数チャネルの需要データを統合し、属人的な「経験と勘」からAIによるデータ駆動型の予測へ移行することは、生産計画の適正化や原材料調達の最適化にも寄与する。現場の作業工数を削減しつつ、全社共通の予測基盤を構築するアプローチは、製造業DXにおける需要予測モデルの導入事例として参考になる。
現場で確認したいポイント
- 自社の販売実績データや在庫データが、AI需要予測システムとスムーズに連携できるか
- 複数部門や異なる販売チャネル間で、需要予測の運用ルールを統一できるか
- 新商品など過去の販売実績データが存在しない場合の予測精度をどのように担保するか
確認しておきたい点
本リリースに記載されている年間約1,300万〜3,000万円規模の経済効果は、過去のデータを用いた実証実験(PoC)に基づく試算値であり、本格運用後の実際の効果を保証するものではない点に留意する必要がある。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | AI CROSS株式会社 |
| 発表日時 | 2026-10-13 15:30:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |