この記事の要点: 株式会社ADEKAは、EUV(極端紫外線)をはじめとする先端半導体リソグラフィ工程で使用される半導体レジスト用光酸発生剤(PAG)の生産設備を増強すると発表しました。千葉工場の既存建屋内に製造ラインを増設し、投資金額は約10億円を見込みます。これにより生産能力は従来比で約2倍に拡大し、2028年9月の営業運転開始を目指して、旺盛な先端半導体材料需要への対応力を強化します。
発表内容のポイント
- 千葉工場に約10億円を投資し、先端レジスト用光酸発生剤の生産能力を約2倍に増強
- 2027年1月に着工し、2028年2月に完工、同年9月の営業運転開始を予定
- PAGモノマーの供給体制強化を2年前倒しし、1ppbレベルの厳格なメタル管理を維持
発表の背景
半導体市場は2026年に1.5兆ドル規模へ拡大すると予測されており、微細化に伴いフォトレジスト市場も成長しています。露光技術の進化やPFASフリーといった環境対応により、材料への要求品質は高度化しています。ADEKAは先端リソグラフィ領域を重点分野と位置づけ、将来の需要増に対応するため、当初の計画を2年前倒しして今回の供給体制強化を決定しました。
何が発表されたのか
今回の投資では、千葉工場の既存建屋内に製造ラインを増設します。増産対象となる光酸発生剤は、化学増幅型レジスト(CAR)において露光により酸を発生させ、微細な回路パターンを描くための重要材料です。同社は光酸発生剤を高分子主鎖に固定化して酸の拡散を制御する「PAGモノマー」の開発・評価を半導体イノベーションセンターで加速させており、新ラインの導入によってこの量産化と安定供給を支えます。
製造業・生産管理への見方
半導体製造の前工程において、超微細加工の成否を握る化学材料の安定調達は極めて重要な課題です。今回の設備投資により、1ppb(10億分の1)レベルという極めて厳格なメタル管理(金属不純物管理)を維持したまま生産体制が最適化されます。国内の化学素材メーカーが先端材料の量産・供給能力を2倍に引き上げることは、半導体サプライチェーンの強靭化や、次世代デバイスの製造プロセス安定化に直接寄与する動きと言えます。
現場で確認したいポイント
- 2028年9月の営業運転開始に向けた、千葉工場でのライン増設プロセスの進捗状況
- 1ppbレベルの厳格なメタル管理を維持するための、製造工程における品質管理体制
- 次世代材料であるPAGモノマーや金属酸化物レジスト用金属化合物の採用検討状況
確認しておきたい点
本計画の営業運転開始は2028年9月予定であり、実際の供給能力倍増までには約2年のリードタイムがある点に留意する必要があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:株式会社ADEKAの公式ホームページです。
- 関連プレスリリース:本件に関するADEKAの公式ニュースリリースです。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社ADEKA |
| 発表日時 | 2026-08-20 15:00:29 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |