この記事の要点: artienceグループの東洋モートン株式会社は、ラミネート接着剤の製造・開発を行う埼玉工場において、2026年8月1日より使用する都市ガスの全量をカーボンオフセット都市ガスに切り替えました。この取り組みにより、同工場における二酸化炭素(CO2)の排出量を年間で約300トン削減できる見込みです。同グループの国内生産拠点としては初の導入事例となります。
発表内容のポイント
- 埼玉工場で使用する都市ガスの全量をカーボンオフセット都市ガスへ切り替え
- ボランタリークレジットの活用により、バリューチェーン全体のCO2排出を相殺
- 2022年導入の再生可能エネルギー由来電力と合わせ、エネルギー起源CO2を99%以上削減
発表の背景
artienceグループは、サステナビリティビジョン「asv2050/2030」を掲げ、バリューチェーン全体における温室効果ガスの排出削減と脱炭素化を推進しています。接着剤事業を担う東洋モートンでも、生産拠点における環境負荷低減が課題となっており、今回の都市ガス切り替えによってさらなる脱炭素化の加速を目指します。
何が発表されたのか
今回埼玉工場に導入されたカーボンオフセット都市ガスは、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでのバリューチェーン全体で発生する温室効果ガスを、新興国などの地球環境保全プロジェクトで創出されたCO2クレジット(ボランタリークレジット)によって相殺する仕組みです。同工場では2022年4月に、使用電力を実質的に再生可能エネルギー由来のものへ切り替えており、今回のガス切り替えと合わせることで、エネルギー使用に伴うCO2排出量は2022年3月以前と比較して99%以上削減される計算になります。
製造業・生産管理への見方
製造業におけるカーボンニュートラルへの対応は、サプライチェーン全体での排出量削減(Scope 1、Scope 2)が強く求められています。化学製品や接着剤の製造プロセスでは熱エネルギーの消費が多く、電力の再エネ化だけでは熱源由来のCO2削減が課題となりがちです。今回の事例のように、都市ガス自体をカーボンオフセット型に切り替えるアプローチは、既存の燃焼設備を大幅に改修することなく、熱源由来の排出量を実質ゼロ化できる現実的な選択肢として、他の製造現場にとっても参考になります。
現場で確認したいポイント
- 自社工場における熱源(都市ガスやLPGなど)のCO2排出量と削減余地
- ボランタリークレジットを活用したカーボンオフセット燃料の調達コストと調達ルート
- 既存の燃焼設備や生産プロセスを変更せずに導入できる代替エネルギーの検討
確認しておきたい点
本取り組みはボランタリークレジットを用いた「実質ゼロ」とみなす仕組みであり、工場内の燃焼機器から直接排出される物理的なCO2自体がゼロになるわけではない点に留意する必要があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:artience株式会社の公式ホームページです。
- 発表企業のPR TIMESページ:artience株式会社のプレスリリース一覧です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | artience株式会社 |
| 発表日時 | 2026-08-03 10:00:03 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |