この記事の要点: ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、医薬品の製造拠点である郡山工場(福島県郡山市)において、化石燃料の使用撤廃および工場運営に伴うCO2排出量実質ゼロ(Scope 1およびScope 2)を達成したと発表しました。約2年をかけて、天然ガスを使用していた従来の空調・熱供給設備から、自然冷媒アンモニアを採用した熱回収型高温ヒートポンプへ転換し、安定生産と環境負荷低減を両立させています。
発表内容のポイント
- 天然ガスから自然冷媒アンモニア採用の高温ヒートポンプ5台へ設備を転換
- Scope 1およびScope 2における工場運営のCO2排出量実質ゼロを達成
- 医薬品の安定供給に必要な品質や信頼性を維持しながら環境対策を両立
発表の背景
ノボ ノルディスクは、事業活動およびサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量の実質ゼロ化を目指しています。日本の基盤拠点である郡山工場では、これまでもソーラーパネルの導入や再生可能エネルギーの調達を進めてきましたが、さらなる化石燃料への依存低減と持続可能な製造体制の構築に向けて、今回の熱供給設備の抜本的な見直しが行われました。
何が発表されたのか
今回導入された「アンモニアヒートポンプ」は、オゾン層破壊係数がゼロで地球温暖化係数もほぼゼロという特性を持つ自然冷媒アンモニアを使用しています。燃料を燃焼させて熱を作るのではなく、空気中の熱を効率よく移動・活用して冷温水を供給する技術です。工場では5台のヒートポンプを導入し、負荷に応じた台数制御を行うことで高効率な冷暖房を実現しました。産業用冷凍設備での実績はあるものの、大規模な産業用ヒートポンプへの適用は先進的な取り組みとなります。
製造業・生産管理への見方
製造業におけるカーボンニュートラルへの取り組みにおいて、ボイラーなどの熱源転換は難易度が高い課題の一つです。本件は、厳格な温湿度管理やクリーン環境が求められる医薬品製造工場において、既存の天然ガス設備からヒートポンプ技術への完全移行を成し遂げた事例として注目されます。品質や安定供給体制を一切妥協することなく、台数制御によるエネルギー効率化と化石燃料の完全撤廃を両立したアプローチは、他の精密製造や化学・食品分野の工場にとっても、熱供給システム刷新の現実的なモデルケースとなります。
現場で確認したいポイント
- 自社工場の熱供給設備において、化石燃料からヒートポンプ等への代替可能性
- 自然冷媒(アンモニア等)を採用した産業用熱源機器の導入コストと省エネ効果
- 生産ラインの要求品質や稼働負荷に応じた、熱源設備の台数制御システムの構築
確認しておきたい点
本発表におけるCO2排出量実質ゼロは、Scope 1(直接排出)およびScope 2(間接排出)を対象としたものであり、原材料調達や物流などのScope 3は含まれていません。また、既存設備から新設備への移行期間における詳細な投資対効果や、具体的な電力消費量の増減変化については言及されていません。
関連リンク
- 発表企業サイト:ノボ ノルディスク ファーマの公式企業サイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ:企業のプレスリリース一覧が確認できます。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-22 13:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |