この記事の要点: cycaltrust株式会社は、ドローンやロボット、自動運転車といった「フィジカルAI」のサプライチェーンにおける脆弱性を解消するため、ハードウェアとソフトウェアの真正性を統合して担保する「鑑定証明システム」に関する新たな国内特許(特願2025-519402)の権利化を完了したと発表しました。これにより、改ざんのないソフトウェアが偽造されていない本物のハードウェア上で稼働していることをエンドツーエンドで証明可能になります。
発表内容のポイント
- ハードウェア構成(HBOM)とソフトウェア構成(SBOM)の履歴を統合管理
- 半導体部品本体の物理的特徴とデジタルIDを照合し、偽造部品の混入を防止
- ブロックチェーン技術と国際標準規格「ISO 26345」を掛け合わせた証明基盤
発表の背景
AIが現実世界で物理的に稼働する「フィジカルAI」の普及が進む一方、サプライチェーンの複雑化に伴うセキュリティリスクが顕在化しています。高度なAIソフトウェアを開発しても、搭載するハードウェアに偽造半導体などの不正部品が1つでも混入していれば、機器の誤作動や物理的な破壊を招く恐れがあります。しかし、従来の品質管理やセキュリティ対策では、物理的なハードウェアとデジタル上のソフトウェアの情報が分断されている点が課題でした。
何が発表されたのか
今回権利化された特許技術は、同社が展開する「鑑定証明システム」に組み込まれます。サプライチェーン上で分断されていた履歴データを企業間で改ざん不可能な形で統合し、半導体部品の刻印や外観といった物理的特徴とデジタルIDを総合的に鑑定します。さらに、ソフトウェアの構成要素(SBOM)の来歴や、稼働後のネットワーク経由でのアップデート(OTA)履歴も厳密に記録・照合することで、ハードとソフトの両面から真正性を一貫して検証します。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の現場において、部品調達のグローバル化に伴う偽造部品の混入や、制御システムのサイバーセキュリティ対策は急務となっています。本技術の導入により、自社製品の部品構成(HBOM)とソフトウェア構成(SBOM)を紐づけて一元管理できるようになり、万が一のインシデント発生時にも迅速な原因究明と説明責任の遂行が可能になります。特に、産業用ロボットや自動搬送車(AGV)などを開発・導入する製造業DXにおいて、信頼性の高いサプライチェーンを構築するための有効な手段となります。
現場で確認したいポイント
- 自社製品の部品調達プロセスにおいて、HBOM(ハードウェア構成)の追跡管理ができているか
- 制御ソフトやファームウェアのアップデート時における改ざん防止策が機能しているか
- サプライチェーンのセキュリティに関する国際標準規格への対応方針が策定されているか
確認しておきたい点
本特許技術を用いた具体的なシステム構成や、既存の生産管理・品質管理システムと連携させる際の詳細な仕様、導入コストなどについては、元リリースに記載がないため個別での確認が必要です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | cycaltrust株式会社 |
| 発表日時 | 2026-09-29 15:54:34 |
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