この記事の要点: コスモ石油、丸善石油化学、宇部丸善ポリエチレン、およびSAFFAIRE SKY ENERGYの4社は、持続可能な航空燃料(SAF)の製造工程で併産される廃食用油由来のナフサの活用を開始した。コスモ石油堺製油所内のSAF製造装置から得られるバイオマスナフサを起点に、基礎化学品からポリエチレンなどのプラスチック製品に至るまで、一貫した低炭素サプライチェーンの構築を目指す。
発表内容のポイント
- 国内初の大規模SAF製造装置から併産される廃食用油由来のナフサを有効活用
- 国際的なISCC PLUS認証に基づき、マスバランス方式を用いて環境価値を割り当て
- 基礎化学品からポリエチレン製造まで連携し、化学・包装分野の脱炭素化を推進
発表の背景
カーボンニュートラルの実現に向けて、化学産業では製品の基となる基礎化学品の原料段階からCO2排出量を削減することが求められている。こうした中、従来の化石燃料由来に代わる持続可能な資源として、バイオマス原料から製造されるナフサへの期待が高まっていた。今回の取り組みは、NEDOの助成事業として採択され進めてきた国産廃食用油を原料とするサプライチェーン構築の一環である。
何が発表されたのか
活用されるナフサは、SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所内のSAF製造装置で生産するSAFの連産品である。この廃食用油由来のナフサは、従来の製造工程をそのまま利用できる特性を持つ。コスモ石油が供給するナフサの環境価値を、丸善石油化学が基礎化学品の製造に、宇部丸善ポリエチレンがポリエチレンの製造にそれぞれ引き継ぐ。この一連の受け渡しは、国際認証であるISCC PLUS認証に基づき、混合された原料から比率に応じて環境価値を割り当てる「マスバランス方式」で行われる。
製造業・生産管理への見方
製造業、特にプラスチック成形や包装資材を扱う生産管理部門にとって、調達原料のグリーン化は避けて通れない課題である。今回の取り組みは、国内の廃食用油という国産資源を主原料とすることで、輸入依存度の低減や輸送に伴う環境負荷の抑制に寄与する。また、既存の製造設備やプロセスを改修することなく、そのまま代替原料として使用できるため、現場の操業安定性を維持しながら製品のライフサイクル全体におけるCO2排出削減を達成できる点が大きなメリットとなる。
現場で確認したいポイント
- 自社製品の原材料として、ISCC PLUS認証に基づいたバイオマスプラスチックの採用が可能か
- マスバランス方式による環境価値の割り当てが、自社の調達基準や顧客の要求仕様に適合するか
- 今後の供給量拡大や用途開発の進捗に伴い、安定した調達ルートを確保できるか
確認しておきたい点
本取り組みにおけるバイオマスナフサの具体的な初期生産量や、各社への供給比率、および最終製品としてのポリエチレンの出荷開始時期については、元リリースに明記されていません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | コスモエネルギーホールディングス株式会社 |
| 発表日時 | 2026-09-17 13:00:01 |
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