この記事の要点: ウォーターポイント株式会社は、平常時と災害時で浄水設備の運用方法を切り替えるシステムについて特許を取得したと発表した。平常時は逆浸透膜(RO膜)を2段階で使用して高品質な宅配水を製造・販売し、災害時には1段階の運用に切り替えることで、限られた電力でも地域住民への給水を継続できる仕組みを構築。同社が運営する「ウォーターポイント八王子」にこのシステムを実装している。
発表内容のポイント
- 平常時は逆浸透膜の2段運用により、不純物を高度に除去した高品質な宅配水を製造
- 災害時は1段運用に切り替え、代替水源と代替電源を用いて消費電力を抑え給水を継続
- 平時の事業活動を通じて設備や人員を維持し、非常時の不稼働リスクを低減する設計
発表の背景
防災専用の給水設備は、非常時への備えとなる一方で、平時の維持管理費や点検コストの負担、日常的に使用しないことによる故障の発見遅れ、操作人員の習熟不足といった課題を抱えている。同社は、平時に事業として収益を生みながら設備を維持管理し、災害時には地域インフラとして機能する「フェーズフリー」な水拠点を実現するため、本システムの開発に至った。
何が発表されたのか
特許を取得した浄水システムは、状況に応じて逆浸透膜の処理工程を切り替える点が特徴である。平常時は地下水を原水とし、逆浸透膜を2段階通した後に純水装置を用いて高度に浄化、海洋深層水由来のミネラルをブレンドして宅配水を製造する。一方、断水や停電を伴う災害時には、井戸と太陽光発電・蓄電設備に切り替え、逆浸透膜を1段階のみで運用する。処理工程を簡素化して消費電力を抑えることで、限られたエネルギーでも衛生的な飲用水や生活用水を1日最大20トン供給できる能力を確保している。
製造業・生産管理への見方
製造業や工場キャラバンにおけるBCP(事業継続計画)対策や地域貢献の観点から、本システムは有益な示唆を与える。工場が保有する水源や自家発電設備を、災害時に地域向けの自立型インフラへ転換する仕組みとして応用可能である。また、平時は製品製造や社内利用で設備を稼働させて収益性や稼働状態を維持し、非常時には必要最小限のスペックに切り替えて稼働を継続するというアプローチは、生産設備の冗長性設計やエネルギーマネジメントにおける有効なモデルケースとなる。
現場で確認したいポイント
- 災害時の1段運用切り替え時における、水質基準の確保と安全性の担保プロセス
- 太陽光発電および蓄電設備が、災害時の最大供給量(1日20トン)を維持できる稼働時間
- 自社工場や事業拠点へ導入する際の水源確保条件と、自治体との災害協定締結の手順
確認しておきたい点
実際の災害時における給水量は、被災状況や日射量、設備の破損状態、交通状況、行政との連携体制などによって変動する可能性がある点に留意する必要がある。
関連リンク
- ウォーターポイント株式会社 公式サイト:発表企業のコーポレートサイト
- 八王子工場 Mineral Pure Water:特許システムを導入している工場の製品ページ
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | ウォーターポイント株式会社 |
| 発表日時 | 2026-09-01 08:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |