この記事の要点: マークテック株式会社をはじめとする6社は、使用済みリチウムイオン電池から回収・再生した資源を用いた試作電池の性能検証を行い、新規資源由来の電池と同等水準の性能を確認することに成功しました。これにより、使用済み電池から取り出した資源を再び電池材料として活用する「水平リサイクル」の実現に向けて大きく前進しました。本実証は、資源循環の社会実装に必要なサプライチェーン全体を見据えた共同体制のもとで実施されています。
発表内容のポイント
- 使用済み電池から回収した資源を電池材料として再利用する水平リサイクルの実証に成功
- 再生資源を用いた電池で、電極抵抗や充放電容量、サイクル特性などの同等性能を確認
- マークテックは再生資源を電池材料として活用するための材料・品質評価や性能検証を担当
発表の背景
スマートフォンや電気自動車の普及に伴い、リチウムイオン電池の需要が急拡大しています。電池に含まれるリチウムやコバルトなどのレアメタルは、安定確保と環境負荷低減の観点から資源循環が求められていました。しかし、従来は回収電池からレアメタルを抽出するのに多大な費用と時間を要し、品質確保の面でも電池材料へ再利用する水平リサイクルの実現には大きな課題がありました。
何が発表されたのか
本実証では、使用済み電池から回収したセルを原料に、低環境負荷プラントで高純度ブラックマスを生成しました。さらにエマルションフロー技術を用いてレアメタルを抽出し、正極材料として再利用した試作電池を作製しました。性能評価の結果、電極の体積抵抗・界面抵抗、充放電容量のレート特性、および繰り返し充放電を行うサイクル特性において、市販の炭酸リチウムを使用した新規資源由来の電池と同等水準の性能が確認されました。
製造業・生産管理への見方
製造業において、リチウムイオン電池の原材料調達リスクの低減とカーボンニュートラルへの対応は急務です。今回の実証成功は、再生資源が新規資源と同等の品質・性能を担保できることを示しており、製造現場におけるグリーン調達やサステナブルな部材選定の現実的な選択肢となります。特に非破壊検査や品質保証技術を持つマークテックが材料・品質評価を担うことで、再生資源の信頼性確保に向けた評価プロセスの確立が期待されます。
現場で確認したいポイント
- 再生資源を用いた電池材料のさらなる高品質化や最適化がどのように進むか
- 国内外の規制や制度に対応した、輸送およびトレーサビリティの仕組み構築の進捗
- 試作段階から、実際の商用電池化に向けた量産プロセスへの移行スケジュール
確認しておきたい点
本成果は試作電池における性能検証段階であり、実際の商用電池としての量産化や、具体的な市場供給開始の時期、コスト面での採算性については現時点で明記されていません。
関連リンク
- 発表企業サイト:マークテック株式会社の公式ホームページ
- 関連ニュースリリース:本実証実験の成功に関する詳細なニュースリリース
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | マークテック株式会社 |
| 発表日時 | 2026-08-24 11:10:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |