この記事の要点: コクヨグループで物流機能を担うコクヨサプライロジスティクス株式会社は、自社拠点である首都圏IDCにおいて、ゲーミフィケーションを通じて物流現場の人材定着と働きがい向上を目指す実証実験を2026年7月から開始しました。本取り組みは、IoT文具「しゅくだいやる気ペン」の開発チームが持つ習慣化とやる気の見える化のノウハウを応用したもので、2026年12月まで実証実験を重ね、2027年1月の本格導入を目指します。
発表内容のポイント
- 他者競争を排し、作業データを個人の「経験値」として可視化する自己承認型のUI/UX
- IoT文具「しゅくだいやる気ペン」の習慣化ノウハウを物流現場のアプリ開発に応用
- 倉庫管理システムから取得したピッキング件数や作業時間を活用し、成長をグラフ化
発表の背景
物流業界では労働人口の減少や離職率の高止まりが課題となっています。同社が現場スタッフへヒアリングを行ったところ、日々の正確な業務実績が数値として可視化されにくいことや、他者との競争ではなく自己の成長や頑張りを実感したいというニーズが明らかになりました。また、産学連携プロジェクトにおける学生からの「自律的に働ける魅力的な現場にしたい」という提言も契機となり、本プロジェクトが発足しました。
何が発表されたのか
実証実験では、倉庫管理システム(WMS)から取得するピッキング件数や作業時間などのデータを活用します。これらを他者との比較やスピード偏重の評価に使うのではなく、個人の「経験値」や「成長グラフ」としてウェブアプリ上に蓄積・可視化します。プロトタイプ版アプリでは、日々の作業実績に応じてアプリ内で「コイン」が貯まり、それを使って「植物を育てる」といった、楽しみながら継続できる仕組みを取り入れています。現場のフィードバックを得て仕様をアップデートしていく計画です。
製造業・生産管理への見方
製造業や物流の現場では、人手不足への対応として作業の自動化だけでなく、現場スタッフの定着率向上やエンゲージメント強化が急務となっています。本取り組みは、生産性向上を目的とした従来の「監視・管理」のためのデータ活用ではなく、現場スタッフの「自己成長の可視化」にデータを転用している点が特徴です。他者との競争による疲弊を防ぎつつ、自発的なモチベーション向上を促すアプローチは、製造現場における技能伝承や作業員の定着化を検討するうえでも、DXの新しい方向性として参考になります。
現場で確認したいポイント
- 自社の生産・物流現場において、作業データの可視化がスタッフの心理的負担になっていないか
- 他者との競争を煽る評価制度ではなく、個人の成長を承認する仕組みが現場に存在するか
- 現場のモチベーション向上を目的としたシステム導入において、現場スタッフの意見を反映できているか
確認しておきたい点
本取り組みは実証実験の段階であり、2026年12月までの検証結果を踏まえて2027年1月に本格導入を判断する予定です。アプリ内の演出や仕様は現時点のものであり、検証を通じて変更される可能性があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:コクヨ株式会社の公式ホームページです。
- 発表企業のPR TIMESページ:コクヨ株式会社のプレスリリース一覧です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | コクヨ株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-28 11:30:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |