この記事の要点: 株式会社オキサイドは、従来の量子コンピュータ向けレーザ光源に続き、新たに量子通信用レーザを開発し出荷を開始した。第一号機として、同社が出資する横浜国立大学発スタートアップのLQUOM株式会社向けに、量子中継器に用いられる436 nmレーザを出荷した。半導体ウエハ検査装置向けに培った高出力・高安定性・高信頼性のレーザ技術を応用し、量子通信分野への本格的な事業拡大を図る。
発表内容のポイント
- 量子中継器に不可欠な量子メモリ用の436 nmレーザを開発し出荷を開始
- 半導体前工程の検査装置向けに培った高信頼性レーザ技術を量子通信分野に応用
- LQUOM社との連携により、長距離量子通信ネットワークの社会実装を支援
発表の背景
量子技術は「コンピューティング」「通信」「センシング」の3領域で社会実装に向けた開発が加速している。量子通信は極めて高い安全性を有する一方、通信距離に制約があることが課題だ。この距離制限を克服し、長距離量子通信ネットワークを実現するための中核技術として、量子中継器の開発が期待されている。オキサイドは2026年3月から量子コンピュータ向けレーザを販売しており、今回の出荷により量子通信分野へもポートフォリオを拡張する。
何が発表されたのか
今回出荷された製品は、量子中継器の量子メモリで使用する光波長を生成するための狭線幅CWレーザ(波長:436 nm帯)である。高い波長精度と安定性を実現することを目的として開発された。出荷先であるLQUOM社は、長距離量子通信や分散量子コンピューティングに向けた量子中継器の開発を進める企業であり、今回のレーザは精密な光制御に対応可能な光源として活用される。オキサイドは今後、波長変換素子や量子もつれ光源、量子メモリ結晶などの要素技術を活かした製品開発も進める方針だ。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の視点において、次世代の超高速・高セキュリティな情報インフラとなる量子通信の技術進展は、将来的なスマートファクトリーやサプライチェーン全体のデータ連携の安全性向上に直結する。特に、半導体検査装置向けという厳しい産業基準で実績のあるオキサイドのレーザ技術が、信頼性の要求される量子通信機器のキーデバイスとして応用された点は、製造業DXを支えるハードウェアの進化を示す好例である。高精度な光学部品の量産・供給体制の確立は、量子技術の社会実装を製造現場から支える基盤となる。
現場で確認したいポイント
- 量子通信用レーザの量産体制や、今後の供給安定性におけるスケジュール
- 量子中継器向けレーザが要求する、具体的な波長精度や出力などの仕様詳細
- オキサイドが保有する波長変換素子や量子メモリ結晶などの他部材の製品化状況
確認しておきたい点
本レーザの具体的な量産時期や価格、LQUOM社以外への販売計画については原文に記載がないため、今後の事業展開の進捗を確認する必要がある。
関連リンク
- 発表企業サイト:株式会社オキサイドの公式ウェブサイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ:オキサイドのプレスリリース一覧です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社オキサイド |
| 発表日時 | 2026-07-10 12:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |