この記事の要点: 富士マイクロ株式会社は、AI-OCRや文書解析などのAI技術を安全に活用するための指針として「責任あるAIポリシー」を策定し、公開しました。このポリシーは「富士マイクロのAI活用3つの基本方針」と「富士マイクロAI活用の10原則」で構成されており、製造業の設計図面や契約書といった代替のきかない重要書類を電子化する際の情報漏洩リスクに対応し、安全で信頼性の高いサービスを提供することを目的としています。
発表内容のポイント
- 原則としてオンプレミスやローカル環境でAIを運用し、外部への情報流出を防止
- 外部AIサービスを利用する場合は、書面による事前同意と厳格な管理を徹底
- AIの出力結果は無条件に採用せず、必ず担当者が目視で最終確認を行う体制を維持
発表の背景
近年、AI-OCRや文書解析などのAI技術が急速に普及し、書類の電子化や業務効率化に貢献しています。しかし、外部のAIサービスにデータを送信することによる情報漏洩や、送信データがAIモデルの再学習に流用されるリスクが懸念されています。特に代替がきかない重要書類を扱う電子化サービスにおいては、利便性だけでなく、データの処理環境における高い安全性と透明性が求められるようになっています。
何が発表されたのか
今回策定された「責任あるAIポリシー」では、顧客から預かった原本画像や図面、契約書などを処理するAIシステムを、原則としてオンプレミスまたはローカル環境で運用することを定めています。これにより、インターネット上の外部AIサービスへ顧客の同意なくデータが送信されることを防ぎます。やむを得ず外部サービスを利用する場合には、利用目的や学習利用の有無を契約書に明示して事前同意を得た上で、データの匿名化やオプトアウト設定、利用記録の保存を徹底します。さらに、AIの出力結果をそのまま納品せず、人が最終確認を行う「Human-in-the-loop」の体制を維持します。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の現場では、過去の設計図面、技術資料、設備仕様書、契約書といった極めて機密性の高い紙書類の電子化(DX)が進められています。これらの重要書類をAI-OCRなどでデータ化する際、クラウド型のAIサービスを経由することで技術ノウハウや機密情報が外部に漏洩するリスクは、企業にとって重大な脅威です。富士マイクロが提示した「自社環境の外に出さない」という方針や、国のガイドラインに準拠した「10原則」に基づく運用は、製造業の読者が電子化のアウトソーシング先を選定する際のセキュリティ基準として、非常に重要な判断材料となります。
現場で確認したいポイント
- 自社の図面や技術資料を電子化する際、委託先がどのようなAI処理環境を使用しているか
- 委託先が外部AIサービスを利用する場合、データの再学習に利用されない設定がなされているか
- AI-OCRによる読み取り結果に対して、委託先側でどのような目視確認体制が取られているか
確認しておきたい点
本ポリシーは富士マイクロ自社のAI活用方針を示すものであり、他社の電子化サービスや一般的なAIツールすべてに適用されるものではありません。また、具体的なAI-OCRの読み取り精度や、オンプレミス環境の構築にかかる詳細な仕様については、個別での確認が必要です。
関連リンク
- 富士マイクロ株式会社 公式サイト:富士マイクロの企業情報やサービス内容を紹介するサイトです。
- 富士マイクロ「責任あるAIポリシー」:策定されたAI活用の基本方針と10原則の詳細が掲載されています。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 富士マイクロ株式会社 |
| 発表日時 | 2026-06-23 10:20:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |