この記事の要点: ベトナム国会の科学技術環境委員会は、食品安全法改正案の審査に向け、ホーチミン市内の食品製造企業への現地調査を実施しました。調査団は、製薬・食品メーカーのSPM社やアジア製菓などの生産現場を視察し、原材料調達から製造、出荷に至る一連の生産管理体制を確認しました。法改正にあたり、政府機関とのデータ連携や、デジタル技術を活用したトレーサビリティの構築が議論の焦点となっています。
ニュースのポイント
- 国会委員会がホーチミン市の食品工場を視察し、生産管理の実態を調査
- 企業側は原材料から完成品までの閉ループ管理や、一元管理システムの導入を報告
- デジタル化やAIを活用したトレーサビリティ構築への優遇策を政府に要望
背景
ベトナムでは現在、食品安全法の改正に向けた議論が進められています。今回の調査は、法改正の実効性を高めるために現場の実態を把握することが目的です。特に、現行の食品安全規制(政令15/2018/ND-CP)の運用における課題や、製品の自己宣言手続き、検査プロセスにおける実務上の障壁について、製造企業から直接意見を聴取するために実施されました。
何が起きたのか
視察を受けたSPM社は、原材料から最終製品までを閉ループで管理し、品質保証部門が厳格に監視している体制を説明しました。同社は、倉庫管理やプロセス、重要データを一元管理する電子システムを導入しており、アクセス権限を細分化することでデータの完全性を担保し、トレーサビリティの基盤としています。一方で、原材料費や品質管理コストの上昇が経営を圧迫している現状を訴え、デジタル移行やAI導入に対する支援策を求めました。また、調査団はアジア製菓の工場も訪れ、原材料の受け入れから包装、保管に至る各工程の衛生管理状況を直接確認しました。
製造業・生産管理への見方
食品製造業における生産管理とトレーサビリティの確保は、品質保証と法令遵守の両面で極めて重要です。今回のベトナム政府の動きは、単に規制を強化するだけでなく、企業の生産管理システムと国家のデータシステム(保健省や食品安全局など)を相互接続し、データ連携を強化する方向性を示しています。製造業DXの観点からは、ERPやMES(製造実行システム)を通じたデータの一元管理と、それを外部システムと安全に連携させるセキュリティ体制の構築が、今後の法適合において不可欠な要素になっていくと考えられます。
現場で確認したいポイント
- 自社の生産管理システムが、原材料から出荷まで一貫したトレーサビリティに対応しているか
- 品質管理データや工程データが改ざん防止措置を含めて安全に一元管理されているか
- 将来的な規制当局とのデータ連携や、外部システムとの相互運用に対応できる準備があるか
確認しておきたい点
本記事はベトナム国内における法改正に向けた調査段階の動向を報じたものであり、具体的な改正法の施行時期や、データ連携に関する技術的な仕様の詳細は現時点では未確定です。
出典情報
| 出典 | vietnam.vn |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-08-27T13:02:01.820Z |
| 元記事 | vietnam.vnで読む |