この記事の要点: 中国・四川省成都を拠点とする半導体製造装置向け特殊コーティング部材メーカー、成都超純応用材料(Superpure Applied Materials)が、深圳証券取引所の創業板(ChiNext)に新規上場しました。上場初日の株価は一時700%以上急騰し、時価総額は500億元(約1兆円)を突破。海外メーカーが独占していた半導体用コーティング部材の国産化を成し遂げた技術系企業の成功例として、業界内外から大きな注目を集めています。
ニュースのポイント
- 創業21年で上場を果たし、初日の株価急騰で四川省の上場企業として最高値を記録
- エッチング装置向け特殊コーティング部材で、5nmプロセス対応の量産技術を確立
- 生産管理や開発の現場社員を含む200人以上に株式インセンティブを付与
背景
2005年に柴傑氏が創業した同社は、当初は特殊セラミックスや精密加工を手がけていましたが、海外大手が独占していた半導体装置向けコーティング部材への参入を目指しました。2008年に技術者である兄の柴林氏が合流し、開発体制を本格化。資金難を他事業の収益で補いながら、2009年から半導体分野へ特化しました。地道な研究開発を経て、2011年に中国大手装置メーカーのサプライチェーン入りを果たしました。
何が起きたのか
同社が手がける特殊コーティング部材は、半導体エッチング装置の内部で、強力なプラズマ照射や腐食性ガスに耐えながら、数万回にわたりエラーなく機能し続ける高い品質が求められます。同社は2020年に5nmプロセス対応のエッチング装置に適合する技術水準に達し、中国国内で数少ない量産化企業となりました。2023年から2025年にかけて売上高は1億6900万元から4億9600万元へと急拡大し、売上高の95%以上を半導体コーティング事業が占めるまでに成長しています。
製造業・生産管理への見方
本事例は、高度なプロセス技術が求められる半導体部材分野において、地方都市のスタートアップが技術開発と品質管理の徹底によってグローバル水準に達したプロセスを示しています。特に、生産管理、研究開発、営業の初期コアメンバーだけでなく、工場の監督者やプロセス技術者など現場の最前線で働く200人以上の社員に対しても、2層構造の株式インセンティブ制度を通じて上場の恩恵を還元している点が特徴的です。ものづくりの現場力と長期的な技術投資が企業価値に直結することを示しています。
現場で確認したいポイント
- 過酷な環境下(プラズマや腐食性ガス)で耐えうる部材の品質保証体制が構築できているか
- 試作段階から量産段階へ移行する際の、歩留まり改善とプロセス管理の標準化プロセス
- 現場の技術者や生産管理スタッフのモチベーションを維持する長期的なインセンティブ設計
確認しておきたい点
本記事に記載されている株価や時価総額、業績数値は上場直後の市場評価に基づくものであり、今後の半導体市場の需給変動や競合状況によって変動する可能性があります。
出典情報
| 出典 | eu.36kr.com |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-08-16T23:35:06Z |
| 元記事 | eu.36kr.comで読む |