この記事の要点: 英国マンチェスターの持続可能な衣料品メーカーWAWWAは、政府支援プログラム「Made Smarter」を活用したデジタル変革(DX)により、2年間で売上高と従業員数を3倍に拡大しました。同社は12万ポンドを投じて手作業中心だった生産工程を近代化し、20人の新規雇用を創出。CAD/CAMシステムや自動裁断機の導入により、生産効率の劇的な向上と廃棄物の削減を実現しています。
ニュースのポイント
- CAD/CAM導入で型紙の保管スペースを90%削減し、グレーディング時間を75%短縮
- 自動裁断システムの導入により、生地の敷設・裁断時間を90%以上削減する見込み
- 生産管理プラットフォームの構築やERP導入を見据えた長期ロードマップを策定
背景
2015年に設立されたWAWWAは、高品質な衣料品の国内製造を目指してきました。しかし、事業拡大に伴い生産プロセスが複雑化する一方で、製造現場は手作業に依存していました。型紙は段ボールの型を使い、生産管理はホワイトボードと付箋で行われ、生地へのマーキングも手作業で行うなど、デジタル化の遅れが課題となっていました。
何が起きたのか
同社はまず、2万ポンドを投じて「Vetigraph CAD/CAMシステム」を導入し、型紙作成やマーキングをデジタル化しました。これにより生地の利用効率が5%向上し、人員を増やさずに対応スタイル数を25%増加させました。さらに、10万ポンドを投じて自動裁断システムを導入。これにより、これまで外部に委託していた裁断工程の約35%を内製化し、生地廃棄物をほぼ半減できる見通しです。
製造業・生産管理への見方
本事例は、多品種少量生産が求められるアパレル製造において、手作業依存からの脱却がどれほど劇的な効果をもたらすかを示しています。ホワイトボード管理からデジタルへの移行、そしてCADデータと裁断機を連携させた一気通貫のワークフロー構築は、製造リードタイムの短縮と歩留まり改善の好例です。また、技術導入だけでなく、リーダーシップ研修や他社との協調学習を組み合わせた体系的なアプローチが成功の鍵となっています。
現場で確認したいポイント
- 自社の生産管理や型紙・図面管理において、紙やホワイトボードによるアナログ運用がボトルネックになっていないか
- 設計データ(CAD)と製造設備(加工機・裁断機など)がシステム的に連携され、データの一気通貫が図れているか
- 設備投資を行う際、現場リーダーの育成や外部の専門機関・パートナーとの連携体制が整っているか
確認しておきたい点
本記事に示された裁断時間の90%削減や廃棄物の半減という数値は導入後の予測値を含んでおり、実際の運用環境や生産する衣料品の種類によって効果が変動する可能性があります。
出典情報
| 出典 | About Manchester |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-08-12T07:51:49+00:00 |
| 元記事 | About Manchesterで読む |