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世界の製造業シェア20年間の変遷と供給網

2005年から2025年にかけての世界の製造業付加価値シェアの推移と、タングステンなど重要鉱物の急激な価格高騰の背景を解説します。

生産現場のシステムNAVI編集部
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この記事の要点: 世界の製造業における勢力図が過去20年間で激変しました。2005年には米国と欧州連合(EU)が世界の製造業付加価値の約半分を占めていましたが、2025年には中国がシェア27%に達し、首位の座を確立しています。また、製造業のサプライチェーンを支えるタングステンなどの重要鉱物資源において、特定の供給国への依存や輸出規制を背景とした急激な価格高騰が発生しており、調達リスクへの警戒が高まっています。

ニュースのポイント

  • 中国の製造業シェアが2005年の9%から2025年には27%へと3倍に急拡大
  • 日米欧の合計シェアは2005年の59%から2025年には39%へと大幅に低下
  • タングステン価格が輸出規制等を背景に2025年から2026年にかけて622%高騰

背景

2005年時点では、EUが24%、米国が22%、日本が13%のシェアを持ち、日米欧が世界の工業製品生産を主導していました。しかし、2001年の世界貿易機関(WTO)加盟を経た中国が、豊富な労働力や優遇税制を背景に多国籍企業からの投資を引き付け、2015年までに世界最大の製造業国へと成長しました。この構造変化に伴い、先進国側のシェアは相対的に低下しています。

何が起きたのか

2025年時点のシェアは、中国が27%で首位、次いで米国が16%となっています。日本は2005年の13%から2025年には5%へとシェアを縮小させました。一方で、インドは2%から3%へと微増しており、グローバルサプライチェーンにおける役割拡大を目指して外資誘致を進めています。また、製造業に不可欠な原材料市場では、中国が精錬生産の約70%を占めるなど供給源が集中しており、輸出規制や需要増が重なったことで、タングステン(622%増)やコバルト(134%増)、リチウム(108%増)といった重要鉱物の価格が2025年から2026年にかけて急騰しました。

製造業・生産管理への見方

日本の製造業や生産管理部門にとって、この20年間のシェア低下は国際的な競争環境の変化を裏付けるデータとなります。さらに深刻なのは、生産活動の基盤となる原材料の調達リスクです。切削工具や防衛・航空宇宙分野に不可欠なタングステン、EVや産業機器のモーターに使われるネオジウムなどの稀少資源は、特定の国に供給が集中しています。供給国の輸出規制や地政学的リスクが、直接的に調達コストの跳ね上がりや操業停止リスクに直結するため、調達先の多角化や代替素材の検討といったサプライチェーンの再構築が急務となっています。

現場で確認したいポイント

  • 自社製品の主要部品や工具に含まれる重要鉱物の依存国を把握できているか
  • 主要原材料の急激な価格高騰に備えた、複数購買や代替調達ルートがあるか
  • グローバルな生産拠点の配置が、最新の地政学的リスクや関税動向に適合しているか

確認しておきたい点

本データは米経済分析局および世界銀行のデータに基づく「名目米ドル建ての付加価値シェア」であり、各国の絶対的な生産量が低下したことを必ずしも意味するものではありません。

出典情報

出典 Visual Capitalist
公開日時 2026-08-10T07:16:01-07:00
元記事 Visual Capitalistで読む

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