この記事の要点: インテル・ファウンドリは、2021年9月に開始した「RAMP-C(Rapid Assured Microelectronics Prototypes – Commercial)」プログラムを完了したと発表しました。このプログラムは、米国国内における最先端のCMOS技術開発と半導体製造を支援するもので、国防産業基盤(DIB)や民間企業が国内で信頼性の高いマイクロエレクトロニクスを設計・製造できる体制を整え、グローバルなサプライチェーンの再構築に貢献します。
ニュースのポイント
- 3段階のフェーズを経て、エコシステム構築から試作・テスト製造までを完了
- 最先端プロセス「Intel 18A」を採用し、電力効率と密度を向上させる技術を導入
- 米国防省との連携を「Secure Enclave」へ移行し、安全な大量生産フェーズへ
背景
RAMP-Cプログラムは、米国防省の研究開発部門傘下にある信頼・保証マイクロエレクトロニクス(T&AM)オフィスが主導したプロジェクトです。米国国内における最先端半導体の製造能力と設計インフラを確立し、経済競争力と安全保障を強化することを目的に、インテル・ファウンドリと共同で約5年間にわたり進められてきました。
何が起きたのか
プログラムは3つのフェーズで進行しました。第1フェーズで設計ツールやIPなどの基盤を構築し、第2フェーズで民間および国防関連の顧客をオンボードして設計環境を拡張。最終の第3フェーズでは、インテルの最先端プロセス「Intel 18A」を用いた製品プロトタイプのテープアウトとテスト製造を完了しました。これにより、設計から大量生産へ移行するための再現可能なプロセスが実証され、今後は「Secure Enclave」プログラムを通じて、政府向けの安全な大規模生産へと移行します。
製造業・生産管理への見方
製造業やサプライチェーン管理の観点において、半導体の調達リスク軽減と国内生産回帰(オンショアリング)の具体的な成功事例となります。特に「Intel 18A」プロセスで導入される「RibbonFET」や「PowerVia」といった新技術は、製品の省電力化と高性能化に直結します。地政学的リスクを背景に、信頼できる国内サプライヤーから最先端デバイスを安定調達できる体制が整うことは、高度な産業機器や防衛・インフラ向け機器を製造するメーカーにとって、長期的な部品調達の安定化を意味します。
現場で確認したいポイント
- 自社製品に組み込む最先端半導体の調達先として、国内回帰(オンショア)の選択肢を検討するか
- Intel 18Aなどの次世代プロセス技術がもたらす省電力・高密度化の恩恵を設計に織り込めるか
- 安全保障や機密保持が求められる製品分野において、セキュアな製造サプライチェーンを確保できているか
確認しておきたい点
本プログラムは米国政府および国防産業基盤(DIB)向けの安全保障を強く意識した枠組みであり、一般の民間製造業者が同様のセキュアな製造ラインをどの程度のコストとリードタイムで利用できるかについては、今後のインテル・ファウンドリの商業展開を注視する必要があります。
出典情報
| 出典 | Newsroom |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-07-28T15:00:51+00:00 |
| 元記事 | Newsroomで読む |