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合わせガラス製造の加熱工程を最適化する赤外線温度監視技術

低放射率や反射コーティング、狭小スペースといった課題を克服し、リアルタイムの熱計測でPVBフィルムの均一な接着と品質向上を実現。

生産現場のシステムNAVI編集部
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この記事の要点: 自動車や建材向けに需要が高い合わせガラスの製造において、加熱工程での正確な温度管理は品質を左右する極めて重要な要素です。しかし、ガラス特有の低放射率や遮熱コーティング、装置内の狭い隙間といった物理的制約が、正確な測定を阻んできました。ドイツのOptris社が提案する最新の赤外線カメラおよびパイロメーター技術は、これらの課題を克服し、リアルタイムの熱フィードバックによって製造プロセスの最適化と不良率低減に貢献します。

ニュースのポイント

  • ガラス表面の特性に合わせた7〜9μmの特定波長帯を採用し、正確な温度測定を実現
  • ラインスキャン機能を備えた赤外線カメラにより、装置の狭い隙間からでも全面を監視可能
  • リアルタイムの熱データフィードバックにより、PVBフィルムの均一な接着を保証

背景

合わせガラスは、2〜3枚のガラス板の間に中間膜(PVBフィルム)を挟み、熱と圧力を加えて接着します。しかし、ガラスは本来赤外線の放射率が低く、さらに遮熱用の特殊コーティングが施されている場合、従来の温度センサーでは正確な測定が困難でした。また、接着プロセスは40〜60℃という比較的低い温度帯で行われるため、測定誤差が生じやすく、これが接着不良や製品欠陥の原因となっていました。

何が起きたのか

この課題に対し、Optris社は特定の波長帯(7〜9μm)に対応した赤外線カメラ「PI 640i G7」や、狭小スペースに設置可能な小型カメラ「Xi 400/410」、スポット測定用のパイロメーター「CTi LT」などのソリューションを提示しています。これらの機器はラインスキャン機能を搭載しており、ラミネート炉やプレス機のわずかな覗き窓からでも、移動するガラス全体の温度分布を正確に捉えることができます。これにより、加熱のばらつきを即座に検知し、リアルタイムでプロセスを調整することが可能になります。

製造業・生産管理への見方

製造現場や生産管理の観点において、本技術は「歩留まりの向上」と「手戻りコストの削減」に直結します。温度不足や不均一な加熱は、中間膜の接着不良(デラミネーション)を引き起こし、廃棄や再加工のロスを生みます。赤外線技術によるインラインでの全数監視とデータ駆動型の即時フィードバック体制を構築することで、属人的な調整に頼らない安定した品質管理が可能となり、工場の生産効率とトレーサビリティの向上に寄与します。

現場で確認したいポイント

  • 自社ラインの加熱炉やプレス機において、温度センサーを設置できる物理的な隙間があるか
  • 生産しているガラス製品に、赤外線を反射する特殊なコーティングが施されているか
  • 現在の温度管理手法で、接着不良や加熱ムラによる廃棄ロスがどの程度発生しているか

確認しておきたい点

本記事で紹介されている赤外線カメラやパイロメーターの導入効果は、ドイツのOptris社製機器の仕様に基づいています。実際の製造ラインへ適用する際は、対象となるガラスの材質、コーティングの種類、および炉内スペースに応じた個別設計や検証が必要です。

出典情報

出典 AZoM
公開日時 2026-06-24T10:32:00-04:00
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