この記事の要点: 株式会社共栄木材(愛媛県伊予市)が製造する焼杉とその製造技術が、令和8年度愛媛ものづくり企業「スゴ技」データベースに掲載されました。同社は1973年に、それまで職人の手作業に頼っていた焼杉の製造工程を機械化し、工場生産化に成功。50年以上にわたり、伝統的な外壁材を現代建築に適した工業製品として安定供給してきた実績が公的に評価された形です。
発表内容のポイント
- 職人技だった焼杉製造を1973年に専用機械の開発によって工場生産化
- 乾燥から焼成、塗装、検品までの一貫した生産体制で安定品質を実現
- 地元・愛媛県久万高原町産の杉中目材を有効活用し、地域林業の活性化に貢献
発表の背景
焼杉は杉板の表面を炭化させた瀬戸内地方の伝統的な外壁材ですが、従来は職人が板を三角形に組んで火を入れるなど、経験と手作業に依存する製法でした。共栄木材は、この伝統建材を安全かつ安定的に供給するため、1973年に加工機を開発して生産工程を機械化。現代の建築基準や施工法に適合する工業製品としての確立を目指してきました。
何が発表されたのか
同社の生産体制は、原板の乾燥、加工、焼成、ブラッシング、塗装、検品まで、製品仕様に応じた一貫ラインを構築しています。原材料には主に愛媛県久万高原町産の杉材を使用。柱材としては使いにくい大径の中目材を外壁材として有効活用しています。また、標準品だけでなく、建築家の設計意図に合わせた板幅や厚み、4面加工などの特注生産にも柔軟に対応できる体制を整えています。
製造業・生産管理への見方
本件は、伝統的な手工業プロセスを機械化・システム化し、品質の安定化と量産化を両立させた製造業DX・プロセス改善の好例です。職人の勘に頼っていた「焼き」の工程を、機械制御による一貫生産ラインへ落とし込むことで、現代の建築現場が求める寸法精度や品質基準をクリアしています。また、地域の未利用木材資源(中目材)を工業製品の原料として安定調達するサプライチェーンの構築は、地方の製造業における持続可能な調達モデルとしても参考になります。
現場で確認したいポイント
- 手作業から機械化への移行において、炭化層の品質や均一性をどのように管理しているか
- 設計者の要望に応じる特注生産において、多品種少量生産の段取り替えをどう効率化しているか
- 地域木材の調達において、原木の供給量変動に合わせた生産計画をどのように立てているか
確認しておきたい点
プレスリリースには、焼杉製造ラインの具体的な稼働能力や自動化の度合い、特注品対応時のリードタイムに関する詳細な数値は記載されていません。また、掲載候補URLが提供されていないため、詳細な製品仕様や工場見学の申し込み方法については同社へ直接確認する必要があります。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社共栄木材 |
| 発表日時 | 2026-10-06 12:03:27 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |