この記事の要点: 株式会社エクサウィザーズと株式会社Exa Enterprise AIは、法人向け生成AIサービス「エクサベース AI」の利用ログ(1,371社・155,012ユーザー)を分析した調査結果を発表しました。企業規模や属性を問わず、上位10%のユーザーが全体のメッセージ量の約半数を占めるという、AI活用の「二極化」が進行している実態が明らかになりました。特に生産・品質管理・物流などの現場職種において、活用度の低さが課題となっています。
発表内容のポイント
- 上位10%のユーザーがメッセージ送信総数の49.6%を占め、利用の偏りが鮮明に
- 生産・品質管理・物流などの現場に近い職種は、利用量・エージェント活用率ともに低調
- 大企業ほど社内の偏りが大きく、従業員1人当たりの平均利用量は中堅企業を下回る
発表の背景
生成AIの導入が進む一方で、実際の業務現場でどの程度活用されているかという実態は不透明でした。今回の調査は、2026年7月の1ヶ月間における膨大な実利用ログを分析したものです。その結果、AI活用の格差は特定の業界や企業規模に依存するものではなく、日本企業全体に共通する構造的な課題であることが浮き彫りになりました。特に、一部の高度利用者が自作のAIエージェントを使いこなす一方、多くの一般社員が使いこなせていない「質と量」の二極化が起きています。
何が発表されたのか
調査結果によると、全メッセージのうちAIエージェントを利用したものは4.3%にとどまり、日常的にAIを使う一部のユーザーが用途に応じたエージェントを作成して活用を高度化させている実態が分かりました。職種別では「IT/システム/DX推進」や「ソフトウェア開発」が利用量で先行し、高度な活用を示すAIエージェント利用率では「プロダクト・サービス企画」がトップとなっています。これに対し、営業・販売や、生産・品質管理・物流といった現場に近い職種では、利用量とエージェント利用率の双方が相対的に低い傾向にあります。
製造業・生産管理への見方
製造業の生産管理や品質管理、物流部門においては、日々の工程管理やトラブル対応、帳票作成など、生成AIによる効率化が期待できる業務が多く存在します。しかし今回の調査結果は、こうした製造現場に近い職種において、AIの活用頻度や高度なエージェントの活用が他職種に比べて遅れている現実を示しています。工場や倉庫などの現場でDXを推進するためには、個人のITリテラシーに依存した活用から脱却し、現場の定型業務に適したAIエージェントを組織的に構築・共有する仕組みづくりが急務であると言えます。
現場で確認したいポイント
- 自社の生産管理や品質管理部門において、生成AIの利用が一部の担当者に偏っていないか
- 現場の業務手順に合わせた専用のAIエージェントやプロンプトが組織内で共有されているか
- 大企業にありがちな「導入したものの、1人当たりの利用頻度が低い」状態に陥っていないか
確認しておきたい点
本調査の分析指標であるメッセージ数やトークン量は、実際の業務成果や生産性の向上を直接測定したものではありません。また、本分析のみから利用量と業務効率化の因果関係を断定することはできません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社エクサウィザーズ |
| 発表日時 | 2026-10-06 12:17:17 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |