ニュース

NEDOとニコン、半導体ウェハ向け高精度アライメント計測システムを開発

NEDOとニコンは、先端半導体製造の歩留まり向上に寄与する高精度アライメント計測システムを開発。一部技術を搭載した「Litho Booster 1000」の受注を開始しました。

生産現場のシステムNAVI編集部
NEDOとニコン、半導体ウェハ向け高精度アライメント計測システムを開発

この記事の要点: NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と株式会社ニコンは、先端半導体製造におけるウェハの位置や方向を正確に測定するアライメント計測システムの高精度化を実現し、次世代計測システムに必要な要素技術を確立しました。ニコンはこの開発技術の一部を搭載したアライメントステーション「Litho Booster 1000」を製品化し、受注を開始。製造プロセスの歩留まり向上と製造コスト低減に貢献します。

発表内容のポイント

  • 色収差を抑制する新光学系と、高出力ワイドバンド光源の要素技術を開発
  • 微細マークや、厚膜シリコン・カーボン系ハードマスク下層のマーク検出に対応
  • 開発技術を一部搭載した「Litho Booster 1000」の受注を開始

発表の背景

産業のIoT化や電動化に伴い、半導体には高性能化と省電力化が求められています。これに対応するため、デバイスの微細化や三次元積層化が進んでいますが、微細なパターン同士を高精度に重ね合わせるには、ウェハの位置や方向を正確かつ効率的に測定する必要があります。しかし、従来の計測方法ではマークの小型化による検出精度の低下や、積層ウェハの下層にあるマークの視認性低下が課題となっていました。

何が発表されたのか

今回開発されたシステムは、可視域から近赤外域までの広帯域光に対して色収差を効果的に抑制する「新光学系」と、高出力化した「ワイドバンド光源」を組み合わせています。これにより、微細なアライメントマークの検出精度が向上したほか、光透過性の低いカーボン系ハードマスクや厚膜シリコンの下層にあるマークの検出が可能になりました。これらのハードウェアを駆動・最適化する制御系と計測ソフトウェアを統合し、実際の運用に耐えうる精度とスループットを実証しています。

製造業・生産管理への見方

半導体製造の前工程において、露光前のウェハのゆがみを高速・高精度に計測し、補正値を露光装置にフィードフォワードする技術は、歩留まり直結の重要プロセスです。今回製品化された「Litho Booster 1000」は、従来機種と比較して計測精度が約35%、スループットが約10%向上しています。これにより、生産性を損なうことなく重ね合わせ精度を高めることが可能となり、先端半導体ラインの生産効率向上と製造コストの抑制に寄与することが期待されます。

現場で確認したいポイント

  • 自社の露光・アライメント工程における重ね合わせ精度とスループットの現状課題
  • 多層積層や特殊マスク使用時における下層マークの検出エラー発生状況
  • 新装置「Litho Booster 1000」の既存ラインへの導入スペースや接続互換性

確認しておきたい点

今回製品化された「Litho Booster 1000」には、本事業で開発された技術の一部が搭載されています。搭載されなかった一部の要素技術については、今後の市場動向や顧客ニーズに応じて後継機種へ段階的に実装される予定であり、現時点ですべての新規開発技術が市販機に網羅されているわけではありません。

関連リンク

出典情報

出典 PR TIMES
発表企業 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
発表日時 2026-07-29 13:20:01
元記事 PR TIMESで読む

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です