この記事の要点: ライフサイエンス・スタートアップのインフューズライフサイエンス株式会社は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和8年度「医工連携グローバル展開事業」に採択されたこと、およびBD Fundとインキュベイトファンドを引受先とする資金調達を実施したことを発表しました。同社は、不妊症の主要原因である卵管因子の診断に向け、外来で施行可能な単回使用(使い捨て)の卵管鏡システムの研究開発を進めています。
発表内容のポイント
- AMED「医工連携グローバル展開事業」に採択され、米国展開を見据えた非臨床研究を推進
- BD Fundおよびインキュベイトファンドから資金を調達し、研究開発と米国展開準備へ充当
- 単回使用設計の採用により、医療機関での複雑な高度消毒・滅菌工程を不要にするシステム
発表の背景
不妊症の主要な原因の一つである卵管因子の診断において、標準的な子宮卵管造影検査(HSG)は実施可能な医療機関が限られており、患者の地理的・時間的負担が課題となっています。また、HSGは卵管の通過性を調べるものであり、卵管内の状態そのものを直接評価するには限界がありました。同社はこれらの課題を解決するため、外来環境で直接卵管内を観察できる新しい内視鏡システムの開発を目指しています。
何が発表されたのか
同社が研究開発を進める「単回使用卵管鏡システム」は、従来のHSGでは捉えにくい器質的異常を直視下で観察・評価する手法の確立を目指すものです。製品を単回使用(使い捨て)設計とすることで、医療現場で負担となる複雑な高度消毒や滅菌工程を不要にし、一般のクリニックでも導入しやすい仕組みを狙います。今回のAMED事業採択により、米国市場展開を視野に入れた非臨床研究を本格化させ、臨床実装に向けた開発を加速させます。また、調達した資金はこれら旗艦製品群の研究開発や米国事業展開の準備に充てられます。
製造業・生産管理への見方
医療機器製造の分野において、単回使用(シングルユース)の医療用内視鏡開発は、高度な精密成形技術や衛生的な組立・滅菌プロセス管理が求められる領域です。特に本システムは、極めて細い卵管内を直接観察するための超極細径化や、使い捨てを前提とした低コストかつ高品質な量産設計が不可欠となります。医工連携事業としての採択は、日本の精密加工技術や光学技術を医療機器製造へ応用する好例であり、今後の量産化フェーズにおける国内製造業やサプライチェーンとの連携、クリーンルーム等での高度な生産管理体制の構築という観点からも注目されます。
現場で確認したいポイント
- 単回使用内視鏡の量産化に向けた、精密樹脂成形や光学部品の調達・製造パートナー選定状況
- 使い捨て医療機器に求められる、厳格な滅菌バリデーションやクリーンルームでの生産体制
- 米国市場展開を見据えた、国内外の医療機器製造販売承認(薬機法やFDA)の取得スケジュール
確認しておきたい点
本製品は現在研究開発段階であり、日本国内において薬機法上の承認・認証を取得していません。現時点での販売や授与は行えない状態です。また、今回の資金調達における具体的な調達額は公表されていません。
関連リンク
- 発表企業サイト:インフューズライフサイエンス株式会社の公式サイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ:同社のプレスリリース一覧が掲載されています。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | インフューズライフサイエンス株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-14 14:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |