この記事の要点: 公益財団法人北海道中小企業総合支援センターは、2026年度の「道内中小企業・小規模事業者における業況調査」の結果を発表しました。調査によると、業況が「悪化」したと回答した企業が40%を超え、経営環境の厳しさが浮き彫りになりました。特に深刻な人手不足は、受注量や生産量の抑制といった実務への悪影響を及ぼしており、多くの企業が生産性向上に向けた具体的な対策を模索している実態が明らかになりました。
発表内容のポイント
- 業況「悪化」が40%超に急伸。原材料高騰や金利上昇による負担増が経営を圧迫
- 人手不足が深刻化。不足を感じる企業は6割を超え、4割以上が生産抑制を余儀なくされる
- 96.2%が生産性向上に意欲。工程改善やIT・DXツールの導入、AI活用に関心
発表の背景
本調査は、北海道内の中小企業・小規模事業者の経営実態を把握し、効果的な支援につなげることを目的に実施されました。円安や不安定な国際情勢に伴う原材料・仕入価格の急騰、さらに深刻な人手不足が続く中、地域経済を支える中小企業の事業継続に向けた課題を浮き彫りにするために、2026年4月から5月にかけてアンケートおよびヒアリングが行われました。
何が発表されたのか
調査結果によると、経営上の課題として「製造・仕入原価の上昇」を挙げる企業が78.9%に達し、コスト上昇分の価格転嫁に悩む企業も半数を超えています。設備面では「設備の陳腐化・老朽化」への対応が課題となっており、資金面では金利上昇による負担増を訴える声が前回の49.4%から56.9%へと増加しました。また、人手不足の影響は深刻で、従業員不足を感じている企業は62.1%に上ります。この人手不足は、単なる採用難にとどまらず、「受注量や生産量の抑制」(42.7%)や「人材育成機会の減少」(42.3%)を引き起こし、企業の成長力を直接的に阻害する要因となっています。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の現場において、本調査が示す「人手不足による生産量の抑制」と「製造原価の上昇」は極めて深刻な問題です。限られた人員で生産力を維持・向上させるため、回答企業の96.2%が生産性向上に取り組む意向を示しています。具体的な取り組み内容としては、「作業・製造工程の見直し・改善」が54.2%と最も多く、現場主導のカイゼン活動が重視されていることが分かります。さらに、「IT・DXツールの導入」(38.5%)や「AIの活用」(30.1%)といったデジタル技術による省力化・効率化への関心も高く、製造現場におけるDX推進の必要性がこれまで以上に高まっています。
現場で確認したいポイント
- 自社の製造・仕入原価の上昇に対し、適切な価格転嫁やコスト削減策が機能しているか
- 老朽化した設備の更新計画や、それに伴う生産性向上のシミュレーションができているか
- 人手不足による受注制限を防ぐため、工程改善やIT・DXツールの導入検討が進んでいるか
確認しておきたい点
本調査は北海道内の会員企業および支援制度利用企業(回答424社)を対象としたものであり、全国的な傾向や他地域の製造業にそのまま当てはまらない場合があります。また、副業・兼業人材の活用に関心を持つ企業は約4割あるものの、実際の活用は1割未満にとどまっており、導入に向けたハードルの高さに留意する必要があります。
関連リンク
- 発表企業サイト:北海道中小企業総合支援センターの公式ホームページ
- 関連ページ:2026年度業況調査の詳細情報掲載ページ
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 公益財団法人北海道中小企業総合支援センター |
| 発表日時 | 2026-07-09 15:10:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |