この記事の要点: スウェーデンの重機メーカーであるカルマー(Kalmar)は、中国・上海の製造工場で生産している45トン級の電動リーチスタッカー「ERG450」について、アジア地域の顧客から新たに4台の注文を獲得したと発表しました。この新型機には、同社として初めて次世代のリチウムイオンバッテリーパックが搭載されており、従来の鉛蓄電池に比べてエネルギー容量や熱安定性、急速充電性能が大幅に向上しています。
ニュースのポイント
- 上海工場で製造された45トン電動リーチスタッカー4台を、モンゴルや上海などの顧客から受注
- 同社初となる次世代リチウムイオンバッテリーを搭載し、エネルギー密度と充電速度を向上
- 製造工程においてリサイクル鋼材を50%以上使用し、環境負荷を低減する設計を採用
背景
カルマーは2023年から上海の製造工場で「ERG450」の生産を開始し、アジア市場の顧客に近い場所での供給体制を整えてきました。欧米市場で実績を持つ同社ですが、巨大な中国市場への本格的なアプローチは比較的新しい取り組みです。今回の受注は、上海工場の拡張と現地生産能力の強化が、アジアにおける電動重機需要の取り込みに寄与し始めていることを示しています。
何が起きたのか
今回受注した4台の電動リーチスタッカーは、従来のディーゼル機と比較して騒音や二酸化炭素排出量を削減し、メンテナンスに伴うダウンタイムも抑制します。技術的な特徴として、新たに採用されたリチウムイオンバッテリーは、幅広い動作環境下で安定した出力特性を発揮し、急速DC充電にも対応しています。また、機体の製造には50%以上のリサイクル鋼材が使用されているほか、カウンターウェイト(重り)にも未加工の低排出素材を採用することで、製造段階における炭素排出量(エンベデッド・カーボン)の削減を図っています。
製造業・生産管理への見方
工場や物流拠点におけるサプライチェーンのクリーン化において、荷役重機の電動化は重要なテーマです。今回の事例は、重機メーカーが需要地である中国に生産拠点を置き、現地調達・現地生産の体制を強化している点に特徴があります。また、バッテリー技術の進化(鉛からリチウムイオンへの移行)や、製品の原材料にリサイクル鋼材を50%以上使用する「循環型製造」のプロセスは、今後の産業機械や工場設備を選定する際の新たな基準となる動きを示しています。
現場で確認したいポイント
- 自社工場や物流拠点で稼働する荷役重機の電動化に向けた、充電インフラの受電容量確認
- リチウムイオン電池搭載重機の導入による、稼働時間向上とメンテナンス工数削減の費用対効果
- 調達する設備や重機の製造工程におけるリサイクル素材使用率など、環境配慮基準の把握
確認しておきたい点
今回の受注はアジア地域における初期の成果であり、中国市場全体における同社製電動重機の長期的なシェアや、多様な現場環境における新型バッテリーの耐久性については今後の実績評価が必要です。
出典情報
| 出典 | Electrek |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-07-04T17:56:36+00:00 |
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