この記事の要点: NOK株式会社は、ドイツ連邦材料試験研究所、九州大学、フロイデンベルグ・グループと共同で、国際シンポジウム「Sustainable Sealing Materials for Hydrogen」を開催しました。日独の産学官が連携した国際共同研究プロジェクト「SusSeal4H2」の成果を中心に、水素社会の実現に向けた次世代のシール材料やトライボロジー技術について、市場ニーズから学術的評価にいたる多角的な発表と議論が行われました。
発表内容のポイント
- 水素インフラ向けシール材料の特性マップを構築し、最適な設計技術を確立
- LCA評価を通じて製造工程のCO2排出要因を特定し、環境負荷低減へアプローチ
- 非タイヤ製品であるシール材料の長寿命化やリサイクルに向けた技術例を提示
発表の背景
2050年のカーボンニュートラル達成に向け、次世代エネルギーである水素の供給網(つくる・ためる・はこぶ・つかう)では、極低温や高圧環境に耐えうる高度なシール技術が求められています。しかし、原材料メーカーの環境対応投資はタイヤ向けに集中しがちで、水素インフラに必要なシール材料などの特殊ゴム分野は開発や流通が遅れやすい課題がありました。こうした背景から、次世代のサステナブルなシール材の研究成果を公開し議論を深めるためにシンポジウムが開催されました。
何が発表されたのか
NOKはシンポジウムにおいて、過酷な水素環境への耐久性と環境負荷低減を両立するゴム・樹脂材料の特性マップ構築を発表しました。これにより、水素インフラ用シールに最適な材料や製造プロセスを効率的に設計する技術を確立。さらに、ライフサイクルアセスメント(LCA)評価を用いて製造工程における主なCO2排出要因を特定しました。また、日本のゴム産業の現状として、タイヤ分野に比べてシールなどの非タイヤ製品ではリサイクルの仕組み作りに技術的・法的な課題が残ることを指摘し、長寿命化やリサイクルを可能にする材料技術を提案しました。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の現場において、水素エネルギーの導入や関連設備の立ち上げには、高圧・極低温に耐える信頼性の高い部品選定が不可欠です。今回の発表は、水素インフラの安全性を担保するシール部材の設計技術が、日独の産学官連携によって着実に進展していることを示しています。また、単に性能を満たすだけでなく、材料の製造段階からLCA評価を行いCO2排出量を削減するアプローチは、今後の製造業DXやグリーン調達において、サプライチェーン全体の環境負荷を管理・低減するための重要な指標となります。
現場で確認したいポイント
- 水素関連設備や配管設計において、極低温・高圧に対応する最新のシール材選定基準
- 自社製品や調達部品におけるゴム・樹脂材料のLCA評価やCO2排出量データの把握状況
- 特殊ゴム部材の長寿命化や廃棄・リサイクルに関する自社の技術的・法的課題の有無
確認しておきたい点
本発表は日独の共同研究プロジェクト「SusSeal4H2」の成果報告であり、これらの次世代シール材料が具体的にいつから量産・市販化されるか、また実際の導入コストや既存設備への互換性については原文に記載がありません。
関連リンク
- 発表企業サイト:NOK株式会社の公式企業ウェブサイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ:NOK株式会社のプレスリリース一覧ページです。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | NOK株式会社 |
| 発表日時 | 2026-06-30 16:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |