この記事の要点: cycaltrust株式会社は、内閣府が意見募集を行った「人工知能基本計画(素案)」に対し、ブロックチェーン技術を用いたサプライチェーンの真正性(トラスト)に関する国際標準化を国家戦略に明記するよう求める意見書を提出しました。同社が日本代表として主導し、国際標準規格採択(NP)を実現した「ISO 26345」の思想を国の基本計画へ反映させ、AI時代における新たなサイバー脅威への防御体制を構築することを目的としています。
発表内容のポイント
- AIが生成する「本物そっくりの偽情報」による真正性攻撃への防御策を提言
- サプライチェーンの来歴連鎖を検証する「ISO 26345」の国家戦略への位置付けを要望
- 国際標準と特許を両輪とする戦略で、日本がルールメイカーへ転換することを目指す
発表の背景
自ら計画を立てて動く高度自律型AIの普及に伴い、システムの脆弱性を突く攻撃だけでなく、正規の形式を装った偽の検査証明や監査ログ、分析結果などを送り込む「真正性(トラスト)攻撃」の脅威が高まっています。従来の侵入を防ぐ防御壁だけでは、内部に入り込んだ偽の命令やデータを見破ることが困難であるため、情報の来歴や真贋を検証する仕組みを国際標準として確立する必要性が生じています。
何が発表されたのか
今回の提言では、AIガバナンスの主導において、従来の「ISO/IEC JTC1」だけでなく、ブロックチェーンを所掌する「ISO/TC307」での国際標準化活動を明記することを求めています。同社が主導する「ISO 26345」は、特定のブロックチェーン規格に依存しない実装中立のフレームワークであり、部品がいつ・どこで・誰の手で組み合わされて製品になったかという「来歴連鎖(CoP)」を検証します。これにより、既存のシステムや他規格と競合することなく、情報の信頼性を担保するレイヤを追加できます。
製造業・生産管理への見方
製造業のDXや生産管理において、サプライチェーンの透明性と信頼性の確保は極めて重要な課題です。特に半導体や重要部材の調達において、偽造品の混入や検査データの改ざんは、製品の品質や企業の社会的信用を揺るがすリスクとなります。今回の提言が目指す「ISO 26345」の普及は、欧州のデジタル製品パスポート(DPP)や半導体分野のSEMI規格など、グローバルな規制や標準とも相互補完関係にあります。製造業の現場にとっては、部品調達から出荷に至る全プロセスの真正性をブロックチェーンで証明する仕組みが国際標準化されることで、国境を越えたデータ連携やトレーサビリティの構築がより安全かつ円滑に進むことが期待されます。
現場で確認したいポイント
- 自社のサプライチェーンにおいて、部品や製品の来歴(CoP)を証明する仕組みがあるか
- 取引先や調達先から提供されるデジタルデータや検査証明の真贋を検証する手段があるか
- 欧州DPPやSEMI規格など、自社に関連する国際的なデータ連携標準の動向を把握しているか
確認しておきたい点
本件は、政府の「人工知能基本計画(素案)」に対するパブリックコメントとして意見が提出された段階のニュースであり、提言内容が実際の計画に反映・採用されることが保証されているわけではありません。
関連リンク
- 発表企業サイト:cycaltrust株式会社の公式ホームページです。
- 関連ページ:同社の事業内容や技術に関する詳細情報が掲載されています。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | cycaltrust株式会社 |
| 発表日時 | 2026-06-24 12:12:44 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |