この記事の要点: 株式会社小森コーポレーションは、セキュリティー印刷技術と日本文化のデザインを融合させたパスポートサンプル「KOMORIハウスパスポート」を制作したと発表しました。近年、パスポートやIDカードの分野で求められる偽造防止技術の高度化、個人識別、トレーサビリティ、品質保証といった複合的な要求に対応するため、同社が培ってきた技術と知見を1冊に集約し、業界パートナーとの協業機会の創出を目指します。
発表内容のポイント
- 12ユニット構成の印刷機によるワンパスでの高度な表裏見当印刷と多色刷りの実現
- UVインクジェットデジタル印刷と可変情報を組み合わせた個人識別技術の搭載
- 可視光・UV・IR対応のインライン検査システムによるリアルタイムな品質管理
発表の背景
パスポートやIDカードなどのセキュリティー印刷分野では、偽造防止対策の強化だけでなく、個人の識別性や製造工程におけるトレーサビリティ、厳格な品質保証が強く求められています。小森コーポレーションは、60年以上にわたり蓄積してきたセキュリティー印刷の技術力を示すとともに、グローバルなパートナー企業との連携を深める契機とするため、本サンプルの制作に至りました。
何が発表されたのか
本サンプルは、実際のパスポート製造工程をモデルに構築されています。査証ページには、両面オフセット枚葉印刷機「CURRENCY LC1232」を用いて、微細な文字や複雑な模様、表裏の絵柄が重なるシースルーマークをワンパスで印刷。データページには、UVインクジェットデジタル印刷機「J-throne 29」を活用し、目視困難な情報を埋め込んでアプリで照合する可変情報印刷を施しています。さらに、中表紙には触覚で識別できる凹版印刷を採用しています。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の視点において注目すべきは、印刷から検査までを一貫してカバーする品質保証体制です。本プロジェクトでは、可視光・UV・IR(赤外線)に対応したインライン検査システムを導入し、紙ページとポリカーボネート製データページの双方をリアルタイムで検査しています。シート単位でのトレーサビリティ管理を徹底することで、厳格な品質管理が求められる産業用印刷や特殊製造ラインにおける工程設計のモデルケースとなっています。
現場で確認したいポイント
- インライン検査システムが紙とポリカーボネートという異なる素材にどう対応しているか
- 可変情報印刷と専用アプリを連携させた個体識別・追跡システムの自社製品への応用性
- 多色刷りや凹版印刷など、複数の印刷方式を組み合わせた工程における歩留まり管理
確認しておきたい点
本製品はセキュリティー印刷技術の紹介を目的としたサンプル(非売品・非旅券)であり、実際の旅券として使用することはできません。また、導入費用や具体的なシステム構成の詳細は公表されていません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社小森コーポレーション |
| 発表日時 | 2026-10-14 16:30:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |