この記事の要点: 株式会社Power Diamond Systemsは、ダイヤモンドMOSFETを用いたE級アンプ回路の評価ボードを開発し、6.78MHzでの電力変換動作を世界で初めて実証しました。これは従来のダイヤモンドデバイスを用いた電力変換の報告と比較して10倍以上の高周波動作となります。大電力と小型化が求められる次世代のワイヤレス給電システムや、高電力密度化が必要なデータセンター向け電源などへの応用が期待されます。
発表内容のポイント
- ダイヤモンドMOSFETを用いたE級アンプ回路で6.78MHzの動作を実証
- 従来のダイヤモンドデバイスによる電力変換報告と比較して10倍以上の高周波化
- 高い熱伝導率を持つダイヤモンドの特性を活かし、大電力化と小型化の両立を目指す
発表の背景
産業用ロボットの普及やドローンの大型化に伴い、ワイヤレス給電システムの大電力化と小型化が求められています。回路部品を小型化してシステムの電力密度を高めるには、電力を高い周波数で変換する技術が有効です。しかし、高周波動作に伴う損失や発熱が課題となり、優れた放熱性と高速動作特性を持つダイヤモンド半導体の活用が期待されていました。これまでは数百kHzでの動作報告に留まっており、数MHz帯での実証が課題でした。
何が発表されたのか
今回開発されたダイヤモンドデバイス向けE級アンプ回路の評価ボードにより、ワイヤレス給電での利用が想定される6.78MHzの高周波領域における動作実証に成功しました。ダイヤモンドは極めて高い熱伝導率を持つため、高周波動作時に発生する熱を効率よく逃がすことができます。この実証により、ダイヤモンドデバイスが高周波電力変換において実用可能な段階へ進んだことを示しました。今後はさらなる高耐圧化や大電流化を進め、外部パートナーとの連携によるアプリケーション開発を推進する方針です。
製造業・生産管理への見方
工場内の搬送用ロボットや自動化設備におけるワイヤレス給電システムは、生産ラインのレイアウト自由度向上やメンテナンスフリー化に貢献する技術です。今回のダイヤモンド半導体による高周波電力変換の実証は、給電システムの劇的な小型化と高出力化を可能にする技術基盤となります。熱対策がネックとなりがちな製造現場の電源装置や産業用機器において、高放熱・高効率な次世代パワー半導体としてダイヤモンドデバイスが実装されれば、設備の省スペース化やエネルギー効率の改善に直結します。
現場で確認したいポイント
- 実用化に向けたダイヤモンドMOSFETの具体的な高耐圧化・大電流化のロードマップ
- 産業用ロボットや工場内ワイヤレス給電設備への適用におけるコスト対効果
- 高周波動作時における周辺部品を含めたシステム全体のノイズ対策や信頼性評価
確認しておきたい点
本成果は評価ボードを用いた実験室レベルでの動作実証段階であり、実際の産業機器や工場設備に組み込んで運用するための量産体制やコスト、長期信頼性については現時点で明らかにされていません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社Power Diamond Systems |
| 発表日時 | 2026-10-13 12:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |