この記事の要点: 東洋エンジニアリング株式会社は、原子力発電所向け設備として実績を持つチューブ式電気ボイラー技術を「g-Steam(ジースチーム)」としてブランド化し、製造業向けに展開を開始しました。再生可能エネルギー由来の電力を活用することで、工場内の蒸気供給プロセスにおける温室効果ガス(GHG)排出量の削減に貢献します。医薬品、化粧品、食品・飲料など、製造工程で高温蒸気を必要とする幅広い産業への導入を目指します。
発表内容のポイント
- 原子力発電所向け設備で培った、長期安定運転や災害時の稼働実績に基づく高い信頼性
- 1缶あたり2〜25 t/hの中〜大規模な蒸気需要に対応し、排ガスゼロの蒸気供給を実現
- 広い負荷調整範囲と高い追従性により、蒸気需要や再エネ電力の出力変動に柔軟に対応
発表の背景
カーボンニュートラルの実現に向け、製造業における温室効果ガス削減は急務となっています。特に医薬品や食品などの製造工場では、製造プロセスに不可欠な高温蒸気を化石燃料の燃焼によって供給しているケースが多く、この産業熱源の低炭素化や電化が大きな課題となっていました。こうした背景から、同社は長年培ってきた信頼性の高い電気ボイラー技術を産業向けに展開し、工場の脱炭素化を支援することを目指しています。
何が発表されたのか
「g-Steam」は、蒸気発生管(チューブ)に直接電力を通してジュール熱を発生させる仕組みを採用した電気ボイラーです。燃料を使用しないため、ボイラー自体からの排ガスは発生しません。また、シンプルな構造で付帯設備を最小限に抑えているため、保守・点検項目が削減され、メンテナンスコストの低減につながります。運転操作もボタン操作のみとシンプルで、現場オペレーターの業務負荷を軽減する設計となっています。
製造業・生産管理への見方
生産管理や工場運営において、熱源の電化は脱炭素化の有力な手段である一方、供給の安定性や制御性が課題となります。「g-Steam」は、1989年の初号機導入以来、国内電力会社向けに採用されてきた技術を基盤としており、地震などの自然災害時にも安定稼働する高い信頼性を備えています。さらに、優れた追従性により、生産量の増減に伴う蒸気需要の変動や、太陽光・風力といった再エネ電力の出力変動にも柔軟に対応できるため、エネルギーの有効活用と安定生産の両立に寄与します。
現場で確認したいポイント
- 自社工場の蒸気需要(2〜25 t/hの範囲内か)と、既存の燃焼式ボイラーからのリプレイス性
- 再エネ電力の調達状況や、工場全体の受電容量が電気ボイラーの導入に対応可能か
- シンプルな構造によるメンテナンスコスト削減効果と、導入に伴う初期投資のバランス
確認しておきたい点
本製品の導入にあたっては、工場内の受電設備の増強が必要になる可能性があるほか、ランニングコストは調達する電力価格に依存するため、事前のエネルギーシミュレーションが必要です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 東洋エンジニアリング株式会社 |
| 発表日時 | 2026-09-30 16:00:02 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |