この記事の要点: 株式会社日立製作所は、AIロボティクス技術を提供するドイツのAgile Robots SEと、ロボットが実世界を認識・判断して柔軟に行動するための「頭脳」となるAIモデルの共同開発に向け、協創パートナーシップに基本合意しました。日立の持つ現場作業の学習モデルと、Agile Robots社の汎用的なAIモデルを融合し、これまで熟練者の技能や判断に依存していた複雑な生産プロセスの早期自律化を目指します。
発表内容のポイント
- 日立の暗黙知学習AIとAgile Robotsの汎用AIモデルを融合しロボットの頭脳を強化
- 日立のエッジAI半導体とロボティクス技術の統合によりリアルタイムな環境認識を実現
- 次世代ソリューション群「HMAX Industry」としてグローバルな製造現場へ展開
発表の背景
製造業界では労働力不足が深刻化しており、あらかじめ設定された動作を繰り返す「自動化」は進んでいるものの、部品の取り扱い、設備への供給、加工・組立、ラインの段取り替えといった状況変化に応じた判断が必要な作業は、依然として人手に依存しています。こうした課題に対し、物理世界のデータを収集・活用し、状況の変化を自ら認識・判断して動作を制御する「自律化」の実現が強く求められていました。
何が発表されたのか
今回の協創では、熟練作業者の暗黙知を短期間で習得できる日立のフィジカルAIモデルと、自動車製造やヘルスケアなど幅広い産業で実績を持つAgile Robots社の汎用的なAIモデルを融合します。さらに、ロボットの「視覚」や「触覚」に相当する情報を高速かつ低消費電力で処理する日立のエッジAI半導体を組み合わせることで、ロボットが変化する環境をリアルタイムに認識し、自律的かつ柔軟に行動できるシステムの構築を加速させます。
製造業・生産管理への見方
本取り組みは、従来の固定的な自動化設備では対応が困難だった、多品種少量生産における段取り替えや、不定形な部品のピッキングといった複雑な工程の自律化に直結します。自らが製造業でもある日立のOT(制御・運用技術)ナレッジと、Agile Robots社の高度なロボティクス技術が融合することで、現場の状況変化に即座に対応できる「動的な生産ライン」の構築が期待されます。これにより、熟練工の引退に伴う技術伝承問題や人手不足の解消に向けた、実用的な製造業DXの選択肢が広がります。
現場で確認したいポイント
- 自社工場において、人手依存度が高く自動化を諦めていた複雑な作業工程の有無
- 日立が展開する「HMAX Industry」の具体的な提供時期や導入要件の確認
- 既存の生産設備やロボットアームに対して、開発されるAI頭脳がどのように適用できるか
確認しておきたい点
本発表は協創パートナーシップへの基本合意に関するものであり、この頭脳を搭載した具体的な製品の発売時期や、既存設備への導入コスト、対応するロボットハードウェアの制限などの詳細な仕様については現時点で明記されていません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社 日立製作所 |
| 発表日時 | 2026-09-29 13:29:58 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |