この記事の要点: 株式会社フルヤ金属は、北海道千歳市で建設を進めてきた「新千歳工場」の竣工式を2026年9月14日に実施しました。総額約45億円を投じたこの新工場は、急速に拡大する先端半導体市場への対応を目指して建設されたものです。半導体製造装置に不可欠な高純度・高精度な温度センサーや石英保護管などの生産能力を従来比で約2倍に増強し、2026年秋の稼働、2027年春の操業開始を予定しています。
発表内容のポイント
- 約45億円を投資し、半導体装置向け温度センサーなどの生産能力を従来比約2倍に増強
- つくば工場との機能共有・相互補完体制を整備し、災害時の安定供給を維持するBCPを強化
- 国内装置メーカーと共同で、拡散炉内の熱効率改善や消費電力削減に寄与する新部材を開発予定
発表の背景
AIの普及やDX推進に伴い、世界的に先端半導体の需要が急増しています。半導体製造のウエハ酸化・熱拡散工程では、拡散炉内の温度管理が製品の性能や歩留まりを左右する極めて重要な要素です。1,000℃を超える高温域で正確に計測する「熱電対(温度センサー)」と、それを保護する「高純度石英保護管」の安定供給が業界の課題となっており、同社は15年間培った石英加工の専門拠点を移転・拡張する形で新工場を建設しました。
何が発表されたのか
新千歳工場は、敷地面積約15,000平方メートル、延床面積約6,400平方メートルと大幅にスケールアップしました。クリーンルームを完備し、半導体分野で求められる高度なクリーン度に対応します。つくば工場で製造する独自技術「R-SP製法」による高強度・長寿命な貴金属熱電対素線と、新千歳工場で熟練技術者が加工する高純度石英保護管を組み合わせ、素線から完成品までの一貫生産体制を構築します。さらに、新千歳空港から車で7分という立地を活かし、迅速な供給体制を整えます。
製造業・生産管理への見方
半導体製造装置の部材調達において、サプライチェーンの安定化とBCP対策は生産管理上の最優先課題です。本工場の新設により、つくば工場でひっ迫していた生産機能が拡張・集約され、2拠点間での相互補完体制が確立されます。これにより、万が一の災害時にも部材の調達途絶リスクが低減されます。また、拡散炉の熱効率を改善する新部材や、使用電力を削減する熱管理機材の共同開発も予定されており、製造現場における省エネルギー化や脱炭素化の推進にも寄与する動きとして注目されます。
現場で確認したいポイント
- 2026年秋の稼働および2027年春の操業開始に向けた、温度センサーや石英保護管の供給スケジュールの確認
- つくば工場と新千歳工場の2拠点体制による、災害発生時の代替生産フローとBCP対応力の検証
- 共同開発が予定されている、拡散炉の熱効率改善部材や省エネ熱管理機材の仕様と導入効果の確認
確認しておきたい点
新工場の稼働時期は2026年秋、本格的な操業開始は2027年春を予定しており、即座に生産能力が2倍になるわけではない点に留意する必要があります。また、国内装置メーカーと共同開発予定の次世代熱管理技術については、具体的な製品化の時期や仕様は現時点で明記されていません。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社フルヤ金属 |
| 発表日時 | 2026-09-15 11:00:08 |
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