この記事の要点: 株式会社サトーは、特殊車両などを製造する兼松エンジニアリング株式会社の部品倉庫において、ウェアラブル音声ナビゲーションシステム「VoiSol® Smart」が本格稼働したことを発表しました。約2,000種の生産用・修理用部品を対象に、棚入れやピッキング、出荷業務を標準化。熟練者の記憶に頼っていた作業をシステム化することで、ピッキングミスをほぼゼロにし、正社員の残業時間削減も実現しています。
発表内容のポイント
- 音声と画面表示で作業者を誘導し、約2,000種の部品ピッキングを標準化
- 2次元コード照合と警告音により、経験の浅い作業者でもミスなく運用可能に
- 作業の標準化で人員配置を最適化し、正社員の残業時間を月10〜20時間削減
発表の背景
兼松エンジニアリングの部品倉庫では、組立工場向けの生産用部品や修理用部品を保管していますが、従来は棚に部品名が表示されておらず、熟練者の記憶に頼ってピッキングを行っていました。このため、経験の浅い作業者は指示待ちやミスが発生しやすく、教育に半年以上かかる課題がありました。また、部品の保管場所を柔軟に変更できないことも、庫内物流のボトルネックとなっていました。
何が発表されたのか
導入された「VoiSol® Smart」は、スマートフォンの画面表示と音声ガイダンスで作業者を目的の棚へ誘導するシステムです。複数注文の同時処理時には出荷先ごとに色分けして案内し、棚札の2次元コードを読み取って部品と保管場所を照合します。誤操作時には警告音で知らせるため、棚の配置を覚えていない新人や応援社員でも即日対応が可能になりました。棚札には印刷した2次元コードを使用するため、電子ペーパーのような電池交換の手間がなく、低コストで導入・変更が可能です。
製造業・生産管理への見方
製造業の現場や工場に隣接する部品倉庫において、多品種の生産用部品を正確に管理・供給することは、組立ラインの稼働効率に直結します。本事例は、熟練者の「暗黙知」に依存していた部品ピッキングを、音声ナビゲーションと2次元コード照合というデジタル技術で「形式知化」したDXの好例です。作業が標準化されたことで、派遣社員を中心とした運用体制への移行が可能になり、正社員が出荷前検品などのコア業務へ注力できるようになりました。これにより、誤出荷リスクの低減と働き方改革を同時に達成しています。
現場で確認したいポイント
- 自社の部品倉庫や資材棚において、熟練者の記憶に依存したピッキング作業がないか
- 部品の追加や保管場所の変更に対し、棚表示の更新コストや手間が障壁になっていないか
- ピッキングミスによる手戻りや、新人教育にかかる時間・コストを定量化できているか
確認しておきたい点
本システムは既存の基幹システムとの連携やOCR読み取りに対応していますが、導入にあたっては自社の既存システムとの連携仕様や、現場のネットワーク環境(Wi-Fi等)の整備状況について事前に確認する必要があります。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社サトー |
| 発表日時 | 2026-09-09 11:10:32 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |