この記事の要点: 米国の太陽光発電製造分野において、セルおよびモジュールの生産能力計画に大きな変化が生じています。PV Tech Researchのデータによると、現在稼働中のモジュール生産ではTOPCon技術が主流であるものの、新規の設備投資発表ではHJT(ヘテロ接合)技術が急増しています。この背景には、既存技術における特許リスクの回避や、次世代技術へのシフトを狙う米国メーカーの戦略的な動きが存在します。
ニュースのポイント
- 稼働中のTOPConモジュール容量は32GW超に対し、セル容量は1GWに留まる
- 新規発表された生産能力では、HJTがセル12GW超、モジュール16GW超と最大
- 特許リスクを回避するため、米国メーカーがTOPCon以外の技術を選択する傾向
背景
米国の太陽光発電製造業界では、セルとモジュールの生産能力の間に大きな乖離が存在しています。現在、米国では32GW以上のTOPConモジュール生産能力が稼働していますが、対応するTOPConセルの稼働容量はわずか1GW(モジュール容量の3%未満)に過ぎません。この不均衡は、サプライチェーンの上流における生産能力の不足と、特定の技術に伴う特許リスクが影響していると分析されています。
何が起きたのか
調査データによると、今後の生産計画において技術トレンドの逆転が起きています。新規に発表されたTOPConのモジュール生産計画がわずか1GWに留まる一方、HJT技術の新規計画はセルで12.16GW、モジュールで16.56GWに達し、主要3技術の中で最大の規模となっています。これは、HJTの採用が縮小傾向にある中国などの市場とは対照的な動きであり、米国市場独自の技術選択が進んでいることを示しています。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の観点から注目すべきは、特許リスクという法的な要因が、工場の設備投資や生産ラインの技術選定に直接的な影響を与えている点です。モジュール組み立て(下流)に対して、セル製造(上流)の国内生産能力が著しく不足している現状は、サプライチェーンの脆弱性を意味します。メーカーは部材調達の安定化と特許訴訟リスクの回避を天秤にかけながら、HJTのような次世代ラインへの投資判断を迫られています。
現場で確認したいポイント
- 自社製品や調達部材に関わる太陽光技術の特許リスクおよびライセンス状況
- 米国市場におけるセルからモジュールに至るサプライチェーンの現地化比率
- HJTなど次世代技術に対応した生産設備への投資タイミングと調達先の選定
確認しておきたい点
本データはメーカーによる「発表ベース」の計画値を含んでおり、これらすべての新規計画が実際に建設され、稼働に至るかどうかは確定していません。
出典情報
| 出典 | PV Tech |
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| 公開日時 | 2026-09-03T15:11:00+00:00 |
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