この記事の要点: 株式会社ソディックは、リニアモータ駆動のナノマシニングセンタ「AZ275nS(ナノエス)」を開発した。2027年1月より国内での受注を開始し、安全規格の取得後に海外でも順次受注を始める予定。本製品は、微細加工、高速性、高精度を同時に追求した工作機械であり、精密部品加工における精度向上と生産リードタイムの短縮を両立させることで、製造現場の生産性向上に貢献する。
発表内容のポイント
- 各軸のモータ定格出力を従来機比で約1.9倍に高め、高加速度運動による高速化を実現
- 焼嵌め方式エアスピンドルやCMOSカメラ式工具測定器などのオプションを拡充
- カウンター軸によるアクティブ除振機構を搭載し、高速運動時の振動を相殺して高品位加工
発表の背景
近年、医療分野や半導体製造装置、光学分野、航空宇宙、データセンター関連などにおいて、部品の微細化と高精度化への要求が一段と高まっている。これに伴い、精密部品加工の現場では、加工精度を維持しながらいかに生産リードタイムを短縮できるかが課題となっていた。ソディックは、従来機「AZ275nano」の微細・高速・高精度加工技術をさらに進化させ、これらの高度なニーズに対応するために本機を開発した。
何が発表されたのか
「AZ275nS」は、主要構造部にBOX構造の鋳物を採用して全方向からの高剛性を確保し、可動部にはセラミック部品を用いることで高剛性と軽量化を両立している。X軸とY軸には、メイン軸と逆方向に同質量で移動するカウンター軸を搭載したアクティブ除振機構を備え、高速運動時の振動を抑制。標準仕様で最大120,000rpmの高速回転スピンドルを搭載し、工具半径1mmから0.005mmまでの極小径工具による微細形状加工に対応する。また、新たに高い工具保持剛性を持つエアスピンドルや、正確な工具長を測定できるCMOSカメラ式工具測定器をオプションに追加した。
製造業・生産管理への見方
本機は最小移動単位が0.000001mm(1ナノメートル)に達する超精密加工領域のシステムであり、金型や半導体関連部品などの超精密加工を手掛ける工場にとって、生産性向上に直結する設備となる。特に、モータ定格出力が従来比約1.9倍に向上したことで、微細加工でありながら高加速度でのアプローチが可能となり、加工時間の短縮が期待できる。また、用途に合わせて選択できるスピンドルの選択肢や、工具長測定の自動化・高精度化オプションは、段取り替えの精度向上や加工不良の低減といった生産管理上のメリットをもたらす。
現場で確認したいポイント
- 自社の精密加工ラインで求められる工具径(最小φ0.01mm等)や加工範囲が仕様に適合するか
- 高精度を維持するための設置環境(機械据付寸法3,050×5,300mmや総質量6,100kg)を確保できるか
- 加工対象の材質や形状に対して、新設定されたエアスピンドル等のオプション選定が必要か
確認しておきたい点
本製品は2027年1月からの国内受注開始予定となっており、実際の導入時期や詳細な納期については個別調整が必要となる可能性がある。また、販売価格はオープン価格であり、年間生産目標台数は12台と限定されているため、導入検討にあたっては早期の仕様確認と見積もり取得が推奨される。
関連リンク
- 株式会社ソディック コーポレートサイト:発表企業であるソディックの公式ウェブサイトです。
- ソディック PR TIMES プレスリリース一覧:ソディックの企業情報や過去のプレスリリースを確認できます。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社ソディック |
| 発表日時 | 2026-09-01 10:33:45 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |