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米EM&Tが韓国で磁石生産を10倍に拡大、電力容量を6倍に増強へ

米国のEM&T社が韓国・浦項のレアアース磁石工場の拡張に向け、電力容量を130MWから750MWへ引き上げることで韓国電力公社と合意。年間生産量を1万トンに拡大し、中国依存からの脱却を目指します。

生産現場のシステムNAVI編集部
米EM&Tが韓国で磁石生産を10倍に拡大、電力容量を6倍に増強へ

この記事の要点: 米国の重要素材メーカーであるEvolution Metals & Technologies(EM&T)は、韓国・浦項(ポハン)にあるレアアース永久磁石の製造拠点を大幅に拡張する計画を発表しました。同社は韓国電力公社(KEPCO)との間で、受電容量を現在の130メガワットから約750メガワットへと約6倍に引き上げる基本条件に合意。これにより、年間生産能力を現在の目標である1,000トンから1万トン超へと引き上げる体制を整えます。

ニュースのポイント

  • 受電容量を130MWから750MWへ引き上げ、エネルギー消費の多い磁石製造に対応
  • 敷地面積を大幅に拡張し、2026年末までに年間1万トン超の生産体制構築を目指す
  • アルバック製の製造装置を11月に導入予定で、地元自治体からの補助金支援も受ける

背景

レアアース永久磁石は、電気自動車のモーターや産業用機械、ロボット、防衛システムなどに不可欠な重要部品です。しかし、そのサプライチェーンは中国に強く依存しているのが現状です。EM&Tは、同盟国である韓国での生産能力を劇的に拡大することで、中国への依存度を下げ、安定した供給網を構築することを目指しています。今回の拡張計画には、浦項市と慶尚北道から約2,070万ドルの補助金交付も条件付きで承認されています。

何が起きたのか

EM&Tは既存の浦項工場の隣接地に約130万平方フィートの土地を追加取得し、磁石製造のフットプリントを従来の約2万4,000平方フィートから約48万2,000平方フィートへと大幅に拡張します。この広大な施設に、11月に納入・設置が予定されているアルバック(ULVAC)社製の装置をはじめとする新たな生産設備や処理システムを導入します。電力インフラの整備にかかる費用の約90%は韓国電力公社が負担する見込みで、浦項の競争力のある電気料金も事業採算性の向上に寄与する見通しです。

製造業・生産管理への見方

製造業や生産管理の観点において、今回の動きは重要部品の調達リスク軽減と、エネルギー集約型プロセスの効率化という2つの側面を持っています。レアアース磁石の製造は極めて電力を消費するため、安定した大容量電力の確保とインフラコストの抑制が生産コストを左右します。また、中国一極集中だった磁石供給網に対して、米韓の連携による代替供給源が確保されることは、EVや産業用ロボット、精密機械を製造するメーカーにとって、調達の選択肢を広げ、地政学的リスクを分散させる重要な契機となります。

現場で確認したいポイント

  • 自社製品に使用しているレアアース磁石のサプライチェーンにおける中国依存度を把握しているか
  • 代替調達先として、米韓などの同盟国で生産される磁石の採用可能性やコストを評価しているか
  • 自社の主要サプライヤーが、エネルギーコスト上昇や電力インフラの制約による影響を受けていないか

確認しておきたい点

本計画は2026年末までの達成を目指していますが、工場の拡張工事、新規設備の導入、および関連するインフラ整備が計画通りに完了することが前提となっています。

出典情報

出典 Interesting Engineering
公開日時 2026-08-29T13:36:59+00:00
元記事 Interesting Engineeringで読む

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