この記事の要点: 電子計測器の製造・販売を手がける株式会社小野測器は、株式会社IDAJと協業し、電動車両「BYD元PLUS」に関する「熱マネジメントモデル出力データ」の販売を2026年8月26日より開始しました。同社初となるこの取り組みは、実車の走行試験では再現が難しい極低温や極高温の環境を含む31条件のシミュレーション結果を提供するもので、電動車両の開発プロセス加速に貢献します。
発表内容のポイント
- BYDのEV「元PLUS」を対象とした熱マネジメントモデルの出力データを販売
- 実走行では再現困難な極低温・極高温を含む31条件のシミュレーション結果を収録
- 冷媒・冷却水回路の温度や圧力など、電費検討に有用なCSVデータを提供
発表の背景
自動車業界において電動車両(EV)の開発競争が激化する中、熱マネジメントや電費の最適化は重要な課題となっています。小野測器はこれまで、実車計測に基づく「ベンチマーキングレポート」や、IDAJの解析技術と組み合わせた「熱マネジメントモデル」を提供してきました。今回はこれらをさらに発展させ、シミュレーションを実行した「出力データ」そのものを販売することで、開発現場がより手軽に高度な検証データを活用できる環境を整えました。
何が発表されたのか
今回販売されるデータは、1Dシミュレーションツール「GT-SUITE」を用いて構築された熱マネジメントモデルから出力されたものです。走行モードには「WLTC」のほか、「CLTC」や「US06」などを含めた31条件を設定。実車試験では再現が極めて難しい極低温や極高温下での挙動をシミュレーションしています。提供されるCSVデータには、冷媒回路や冷却水回路における温度・圧力などの計算結果が含まれており、EVの熱管理システム設計や電費性能の机上検討に直接活用できます。
製造業・生産管理への見方
自動車メーカーや部品サプライヤーの設計・開発部門において、実車を用いた環境試験や走行テストには膨大なコストと工数がかかります。本データを利用することで、実機を用意する前の構想設計や仮説検証の段階で、信頼性の高いシミュレーション結果をベンチマークとして参照可能になります。特に熱管理システムの最適化は、バッテリー寿命や航続距離に直結する重要な要素であり、MBD(モデルベース開発)やCAE解析を導入している生産・開発現場のリードタイム短縮に寄与します。
現場で確認したいポイント
- 自社で導入しているシミュレーションツールや開発環境とのデータ互換性
- 31条件のシミュレーションシナリオが自社の設計要件や評価基準に合致しているか
- BYD「元PLUS」以外の車種や、今後のモデル展開ロードマップの有無
確認しておきたい点
本製品はシミュレーションモデルから出力された「CSVデータ」の販売であり、シミュレーションモデル(GT-SUITEモデル)そのもののライセンスや、実車計測レポートとは構成が異なる点に注意が必要です。
関連リンク
- 小野測器 コーポレートサイト:発表企業である小野測器の公式ウェブサイトです。
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 株式会社小野測器 |
| 発表日時 | 2026-08-26 15:00:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |