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米プリンストン大、量子プロセッサ製造技術の向上へ新研究所を設立

米NSFが2790万ドルを拠出し、超伝導量子プロセッサの製造プロセスや材料技術の革新を目指す新研究所「MARQUIS」を設立。

生産現場のシステムNAVI編集部
米プリンストン大、量子プロセッサ製造技術の向上へ新研究所を設立

この記事の要点: 米国国立科学財団(NSF)は、超伝導量子プロセッサの製造における課題解決を目指し、プリンストン大学が主導する新しい研究所「MARQUIS」に5年間で2790万ドル(約40億円)を拠出することを発表しました。この取り組みは、材料科学、量子デバイス、半導体プロセスの専門家を結集し、従来の実験室レベルから実用的な規模へのスケールアップに不可欠な、コア部品の製造技術および検証手法の確立を目指すものです。

ニュースのポイント

  • 超伝導量子プロセッサのコア部品であるジョセフソン接合の製造プロセスを刷新
  • 材料科学、量子デバイス、半導体プロセスの3分野から9つの研究機関が参画
  • 中規模量子プロセッサでの性能検証手法を開発し、製造プロセスの標準化を推進

背景

超伝導量子ビットの製造には、過去約25年間にわたりアルミニウムと酸化アルミニウムを用いた同一の材料技術が使われてきました。この技術は小規模な試作には適していましたが、実用的な規模の量子コンピュータを製造する上での大きなボトルネックとなっています。この限界を打破するため、最先端の半導体製造技術や材料科学を融合した新しいアプローチが必要とされていました。

何が起きたのか

新研究所「MARQUIS」は、超伝導量子情報の処理に不可欠な「ジョセフソン接合」と呼ばれる、数原子の厚さの金属酸化物層を挟んだ3層構造の製造方法に焦点を当てます。プリンストン大学の研究チームは、すでに量子ビットの性能を従来比15倍に向上させる材料技術の基礎を築いており、この知見をベースに研究を加速させます。さらに、学術研究と産業界の橋渡しとして、中規模プロセッサでの検証プラットフォームを構築し、異なる研究機関や企業が共通の基準で性能を評価・比較できる体制を整えます。

製造業・生産管理への見方

本プロジェクトには、応用材料大手のアプライドマテリアルズ(Applied Materials)や、半導体研究機関のIMEC、NVIDIA、Google Quantum AIなどの主要企業・機関がアドバイザリーボードとして参画しています。半導体業界が培ってきた高度な微細加工技術やプラズマ処理技術を量子デバイス製造に移植することで、これまでブラックボックス化しがちだった製造ノウハウの標準化が進みます。これは将来的な量子デバイスの量産化や、関連する精密製造装置・検査装置の市場拡大に直結する動きです。

現場で確認したいポイント

  • 次世代半導体や量子デバイス製造における超微細加工技術の動向を把握しているか
  • 自社の精密加工や薄膜形成技術が、量子デバイスなどの新分野に応用可能か検討しているか
  • 産学連携プロジェクトを通じた先端材料・製造プロセスの標準化動向を注視しているか

確認しておきたい点

本プロジェクトは製造プロセスの基礎研究および中規模プロセッサでの検証を目的としており、即座に商業的な量産ラインが確立されるわけではありません。実用化には数年以上の期間を要する見込みです。

出典情報

出典 The Quantum Insider
公開日時 2026-08-25T17:58:02+00:00
元記事 The Quantum Insiderで読む

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