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開工精機製作所、精密切削技術を活かした金属筆記具を開発しクラウドファンディング開始

1937年創業の開工精機製作所が、モータースポーツ部品製造で培った1/100mmの嵌合精度を誇る金属筆記具を開発。

生産現場のシステムNAVI編集部
開工精機製作所、精密切削技術を活かした金属筆記具を開発しクラウドファンディング開始

この記事の要点: 精密金属切削加工を手がける株式会社開工精機製作所(東京都板橋区)は、長年培ってきた「軸もの加工」の技術を応用した金属筆記具ブランド「SHAFT CRAFTS(シャフトクラフツ)」を立ち上げ、2026年8月25日よりクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行受付を開始しました。モータースポーツのエンジン部品製造で培った超精密な削り出し技術を、一般ユーザーが直接手に取れるプロダクトへと昇華させています。

発表内容のポイント

  • 1/100mmの寸法公差で仕上げられた嵌合精度により、複数パーツが一体の金属塊のように収まる構造
  • 効率重視の転写成形ではなく、回転工具を同期送りして溝を一本ずつ削り出すこだわりのローレット加工
  • EV化による内燃機関試作の減少を見据え、デザイナーと協働して自社発の新規事業・プロダクト開発に挑戦

発表の背景

開工精機製作所は1937年創業の老舗金属加工会社で、旋盤による軸もの加工を得意とし、本田技術研究所のモータースポーツ部門などへ精密部品を供給してきました。しかし近年の自動車業界におけるEV化の進展に伴い、同社が強みとしてきた内燃機関(エンジン)の試作需要は大きく変化しています。こうした市場環境の変化に対応し、培ってきた精密切削技術を新たな市場へつなげるため、外部デザイナーと協働して自社プロダクト開発に踏み切りました。

何が発表されたのか

今回発表された「SHAFT CRAFTS」は、真鍮またはステンレスのベースに、ローレット形状や多角形形状のグリップパーツを組み合わせるカスタマイズ可能な筆記具です。最大の特徴は、1/100mmの寸法公差で管理された嵌合精度にあります。ネジを締め込むと、複数の金属パーツがまるで一本の金属塊であるかのように隙間なく一体化します。また、グリップ部の凹凸は一般的な押し当て成形ではなく、ワークを割り出しながら回転工具で一本ずつ溝を削り出す手法を採用し、エッジの効いた質感を実現しています。

製造業・生産管理への見方

本件は、自動車産業の構造転換(EV化)に直面する下請け・部品加工メーカーが、自社のコア技術である「超精密旋盤加工」をBtoC向け自社製品開発へ転用した製造業DX・新分野進出の好例です。単なるデザイン文具ではなく、モータースポーツ向け試作で磨いた「1/100mmの公差管理」や「同期送りによる削り出しローレット加工」といった、現場の高度な加工技術そのものを製品の付加価値として訴求しています。下請け脱却や技術のブランド化を模索する中小製造業にとって、企画・デザインの専門家と協働した事業転換のプロセスは非常に参考になります。

現場で確認したいポイント

  • 自社の保有技術(超精密加工や特殊加工)を、他分野の製品に転用できる余地があるか
  • 外部のデザイナーや企画専門家と協働し、技術力を顧客価値に翻訳する体制を構築できるか
  • EV化などの産業構造変化に対し、既存設備の稼働率を維持するための新規事業ロードマップがあるか

確認しておきたい点

本プロジェクトは初期ユーザーからのフィードバック獲得を目的とした限定50セットの先行受付段階であり、量産体制の構築や一般販売ルートの確立、および継続的な事業採算性については現時点で未公表です。

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出典情報

出典 PR TIMES
発表企業 株式会社 開工精機製作所
発表日時 2026-08-25 11:00:02
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